ホームページ制作
社員大工か、外注大工か?正解のない問いから考える工務店経営
公開日:2026/09/25
最終更新日:2026/09/25
こんにちは。工務店、リフォーム会社に特化したホームページ制作・ホームページ集客支援のゴッタライドです。
「社員大工を育てた方がいいのだろうか?」
「外注の大工さんにお願いする今の体制のままでいい?」
「これから大工が減っていく中で、自社はどうしていくべき?」
工務店を経営していると、こんなことを考えることがあるのではないでしょうか。社員大工と外注大工、結局どちらがいいのか?
今回は、家づくり百貨のYouTubeで公開されていた「社員大工か外注大工か」をテーマにした動画をきっかけに、この問いについてゴッタライドなりに考えてみました。「社員か外注か」という話だけではなく、これから工務店がどんな組織をつくり、誰を育て、どこまでを自社で担っていくのかについて考えていきます。
社員大工を採用しようか迷っている方はもちろん、これからの会社の組織づくりや人材育成について考えている工務店経営者の方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。
家づくり百貨「社員大工」をテーマにした面白い動画を見つけた
今回この記事を書こうと思ったきっかけは、家づくり百貨のYouTubeで公開されていた「大工工務店」についての動画です。
動画では、工務店経営者の方々が集まり、
「社員として大工を雇うのがいいのか?」
「外注の大工さんと一緒に家づくりをするのがいいのか?」
というテーマについて、それぞれの経験や考え方をもとに議論されています。
立場の違う工務店経営者がそれぞれの考えをかなり率直に話しているので、工務店を経営している方にはぜひ一度見ていただきたい動画です。詳しい議論については、ぜひ実際の動画を見てみてください。
【動画の要約】どんな議論がされていた?
この動画では、大きく分けると、次のような議論です。
社員大工だからこそ「同じ会社」として家づくりができる
社員大工のメリットとして語られていた一つが、「会社と同じ方向を向いて仕事をしやすい」ことです。
外注の場合、基本的には工務店から仕事を依頼され、それを請け負うという関係になります。もちろん外注であっても、長い付き合いの中で価値観を共有し、一緒により良い家づくりを目指すことはできます。
ただ、社員として同じ組織に所属することで、
「この会社はどんな家をつくりたいのか」
「お客様に対して何を大切にしているのか」
「もっと良い家づくりをするには何を変えるべきか」
といったことまで、一緒に考えやすくなるという意見がありました。
実際、動画では外注から社員になった大工さんについて、以前よりも改善のための意見が出るようになったという話もされています。
大工は「家をつくる人」ではなく、「会社をつくる一員」になる
これは単純に雇用形態が変わるというだけではありません。社員になることで、現場で言われた通りにつくるだけではなく、効率や施工方法について意見を出したり、会社としてより良い方法を考えたりする。そんな関わり方をしてもらいやすくなることも、内製化するメリットとして語られていました。
若い大工を「誰が育てるのか?」
もう一つ、大きなテーマになっていたのが大工の育成です。
動画では、大工の人数が大きく減少し、高齢化も進んでいるという話が出ています。このまま大工が減っていけば、地域の家づくりそのものを維持することが難しくなる。だからこそ、「次の大工を誰が育てるのか?」という問題があります。
未経験の若手大工を育てるなら、会社が責任を持つ必要がある
経験のない若手が、いきなり一人で現場に出て仕事ができるわけではありません。先輩の大工について、技術を教えてもらい、経験を積みながら一人前になっていく必要があります。
動画の中では、社員として雇用するからこそ、会社側にも「この人を育てる」という責任が生まれるという考え方が紹介されていました。技術を次の世代へ残していくことまで考えるのであれば、社員大工を育成する仕組みをつくることには大きな意味がありそうです。
大工側から見れば「安定して働ける」というメリットもある
社員になるメリットは、工務店側だけにあるわけではありません。大工側から見れば、収入や仕事が安定しやすくなるというメリットがあります。外注として働いていれば、
「来月も仕事があるだろうか」
「取引先の仕事がなくなったらどうしよう」
といった不安もあります。
動画内で話が出てた大工さんについても、家族や将来のことを考え、安定して収入を得られることが社員になる理由の一つだったと語られています。工務店にとっては職人を確保でき、大工にとっては安定して働ける。ここだけを見ると、社員大工には大きなメリットがあるように思えます。しかし、動画では反対側からの意見も出ていました。
「社員になることが、本当に大工の成長につながるのか?」
特に印象的だったのが、「社員になることで、その会社の仕事しか知らない大工になってしまうのではないか」という意見です。
一つの工務店に所属していれば、当然、その会社の工法や考え方、現場を中心に経験していくことになります。一方、外注としてさまざまな会社や現場に関われば、
「こんなやり方もあるんだ」
「この会社はこう納めるんだ」
「自分にはまだこの技術が足りない」
と、外の世界から学べる機会も増えます。一社の中だけで経験を積むことが、必ずしも職人として一番成長できる環境とは限らないのではないか、という考え方です。
「安定」が大工の甘えにつながる可能性もある
さらに踏み込んで、「社員として安定することが、成長意欲を弱めてしまう可能性もあるのではないか」という意見もありました。
外注の職人であれば、自分の腕で仕事を取っていかなければなりません。
より良い仕事をする。
効率を上げる。
技術を磨く。
周囲への気遣いをする。
そうしなければ、次の仕事につながらない可能性があります。ところが社員になると、毎月給与が支払われるという安定が生まれます。その環境が人によっては「ここまでやればいい」という甘えにつながってしまうのではないか、という指摘です。
ただし、それは「社員だから」なのか?もちろん、社員になったら必ず成長しなくなるわけではありません。動画でも、この点については、「そうならない組織をどうつくるかは会社側の問題ではないか」という反対意見が出ています。
社員でも技術を磨き続ける人はいる。
外注でも成長しなくなる人はいる。
結局、雇用形態だけで決まる問題ではありません。
大工は、外注でも長く付き合い、同じ方向を向くことはできる
一方、外注だからといって、単純な「発注する側・される側」の関係になるとも限りません。動画では、20年以上同じ大工さんと仕事をしているという工務店の話も出ていました。
長く一緒に仕事をする中で、
「もっとこうした方がいい」
「この納まりを改善しよう」
「もっと効率よく、美しく仕上げよう」
と、お互いにブラッシュアップしていく。
つまり、社員ではなくても、長期的な関係を築き、価値観を共有しながら家づくりをしていくことはできます。
結局大工は「社員か外注か」だけでは答えは出ない
ここまでの議論を見ると、社員大工にも外注大工にも、それぞれメリットと課題があります。そして動画を通して感じるのは、雇用形態だけで「どちらが優れている」と決められる話ではない。ということです。
社員になったことで、会社のことを自分事として考え、どんどん成長する人もいるでしょう。反対に、安定したことで成長が止まってしまう人もいるかもしれません。外注であっても、長年同じ工務店と付き合い、会社の考え方まで理解して仕事をしてくれる人もいます。
結局は、その人がどういう人なのか。そして、会社がどのような組織をつくり、どのように仕事を任せ、どのように育てていくのか。そこまで含めて考えなければ、「社員大工と外注大工、どちらがいいのか?」という問いの答えは出せないのではないでしょうか。
【ゴッタライドとしての意見】「どちらが正解」とは言えない
あなたは、社員大工と外注大工、どちらがいいと思いますか?ゴッタライドとしては、「どちらが正解」とは言えないと考えています。
社員大工がいるから良い工務店というわけではありませんし、大工を外注しているから家づくりへのこだわりが弱いというわけでもありません。大切なのは雇用形態そのものではなく、自社がどんな会社を目指しているのか、そのためにどんな体制が必要なのかではないでしょうか。
工務店の規模によっても答えは変わる
例えば、年間に建てる棟数がそれほど多くない地域工務店が、複数人の大工を社員として抱えるとなれば、年間を通して仕事を確保する必要がありますね。
社員として雇用する以上、「今月は現場が少ないから仕事がありません、お給料が払えません。」というわけにはいきませんよね。また、社員大工を採用するだけで終わりではなく、給与を払い続け、仕事をつくり、教育し、将来のキャリアまで考えていく必要があります。小さな工務店にとってはちょっとしんどいかなと思います。
一方で、一定の施工棟数が確保できる状況であり、今後も大工を育成しながら施工力そのものを会社の強みにしていきたいのであれば、社員大工を抱えることには、その会社にとって大きな意味があるでしょう。
つまり、会社の規模や事業計画によって、現実的な選択肢は変わります。
「何を自社の強みにしたいのか」でも変わる
もう一つ考えたいのが、これから自社をどんな工務店にしていきたいのかです。
例えば、
「自社の施工技術を大きな強みにしたい」
「若い大工を採用して、地域の職人を育てていきたい」
「設計から施工まで、できるだけ自社で完結できる会社にしたい」
という会社であれば、社員大工を育てることが経営戦略の一つになるかもしれません。
反対に、
「自社は設計や提案に強みを持ちたい」
「信頼できる職人とチームをつくりながら、固定費を増やしすぎない経営をしたい」
「必要な分野ごとに専門性の高い人と組みたい」
という考え方なら、外部の職人と長期的な関係を築いていく方法もあります。
どちらが優れているという話ではありません。どこを自社で持ち、どこを外部の力に頼るのか。その線引きが会社によって違うということです。
「社員か外注か」から考え始めない
だからこそ、ゴッタライドとしては、「社員大工にした方がいいですか?」という問いから考え始めるのではなく、「10年後、どんな会社になっていたいですか?」という問いから考えた方がいいのではないかと思います。
どんな家をつくりたいのか。
何を自社の強みにしたいのか。
年間何棟くらいを目指すのか。
どんな技術を会社に残したいのか。
次の世代を自社で育てたいのか。
そして、その会社を実現するためには、どんな人たちが必要なのか。
そこまで考えていくと、「だったら大工は社員として育てた方がいいよね」という会社もあれば、「うちは信頼できる外注大工さんとチームをつくる方が合っているよね」という会社も出てくるはずです。
雇用形態は「目的」ではなく「手段」
社員大工を増やすこと自体が目的になってしまうと、本来考えるべきことを見失ってしまいます。社員大工も外注大工も、あくまで自社が目指す家づくりや会社を実現するための一つの手段です。
「最近、社員大工が注目されているから」
「他の工務店が内製化しているから」
という理由だけで決めるのではなく、自分たちはどんな会社をつくりたいのか。そのために、どんな組織が必要なのか。まずはそこから考える。社員大工か外注大工かという答えは、その先に出てくるものだと思います。
突き詰めると「人による」
ここまで社員大工と外注大工について考えてきましたが、突き詰めていくと、結局は「人によるよね」というところに行き着くように思います。
これは少し乱暴な結論に聞こえるかもしれません。でも、結局のところ、社員だから成長しないわけでもなければ、外注だから技術力が高いわけでもありません。
社員でも、外注でも、成長し続ける人はいる
動画では、社員になることで安定が生まれ、それが甘えにつながるのではないかという意見がありました。確かに、そういうケースもあると思います。ただ、社員として安定した環境にいながら、
「もっと技術を身につけたい」
「もっと良い家をつくりたい」
「会社をもっと良くしたい」
と考え、成長し続ける人も当然います。
実際、動画でも外注から社員になったことで仕事への関わり方が変わり、効率を良くするための意見などが以前より出るようになった、という話が紹介されていました。つまり、「社員=安定=成長しなくなる」と単純に決められるものではありません。
外注でも、会社のことを自分事として考えてくれる人はいる
反対に、外注だからといって、「頼まれた仕事だけやればいい」という人ばかりでもありません。
何年、何十年と同じ工務店と仕事をし、その会社の家づくりや考え方を理解して、
「ここはこうした方がいいんじゃない?」
「もっとこうすれば納まりが良くなる」
「お客様のためには、このやり方の方がいい」
と、一緒に考えてくれる職人さんもいます。動画でも、20年以上同じ大工さんと仕事をしながら、お互いにブラッシュアップしてきたという話が出ています。雇用契約がなくても、長い時間をかけて信頼関係や価値観を共有することはできます。
もちろん、その逆もある
社員だけど、会社のことを自分事として考えてくれない。
言われた仕事だけをこなし、それ以上のことをしようとしない。
そんな人もいるでしょう。
逆に、外注だからこそ複数の会社や現場を経験して技術を磨き、自分で考えて動ける人もいれば、単純に依頼された作業だけをする人もいるでしょう。だから、「社員にすれば会社と同じ方向を向いてくれる」「外注なら競争があるから成長してくれる」とも言い切れません。
結局は、その人自身の考え方や仕事への向き合い方によるところも大きいと思います。
ただ、「人による」で終わらせてはいけない
ここでもう一つ考えておきたいのが、「その人がどう働くかは、本人だけで決まるわけではない」ということです。
例えば社員大工を採用しても、
仕事を与えるだけ。
技術を教える仕組みもない。
頑張っても評価が変わらない。
将来どんな大工になれるのかも分からない。
これでは、最初は意欲の高かった人でも、だんだん「言われたことだけやればいい」と考えるようになってしまうかもしれません。
反対に、
技術を学べる環境がある。
挑戦できる仕事を任せてもらえる。
成長したことが評価される。
自分の意見が家づくりや会社づくりに反映される。
そんな環境なら、社員であっても成長し続ける人はいるでしょう。動画でも、社員になったことで成長しなくなる可能性に対して、そうならない組織をどうつくるかは会社側が考えるべきことではないかという議論がされています。
「誰を採用するか」と同じくらい「どういう組織にするか」を考える
そう考えると、社員大工か外注大工かを考えるときに見るべきなのは、雇用形態だけではありません。
社長がどんな考えを持っているのか。
何を評価する会社なのか。
どんな教育をするのか。
どこまで仕事を任せるのか。
どんなキャリアを用意するのか。
そして、本人と会社が同じ方向を向けているのか。
こうした組織やマネジメントまでセットで考える必要があります。
結局は「人による」。でも同時に、その人が成長できるか、力を発揮できるかは「会社による」部分も大きい。社員大工か外注大工かという議論をするときには、雇用形態だけを見るのではなく、どういう組織にしていくかを考える必要がありますね。
これは大工だけの話ではない
ここまで大工について書いてきましたが、ゴッタライドとしてこの動画を見ながら感じたのは、「これ、大工だけの話ではないよね」ということでした。
工務店には、大工以外にもさまざまな仕事があります。営業、広報、設計、工務、経理、採用、Web・マーケティングなど…。これらについても、「社員として自社でやるのか、それとも外部の専門家にお願いするのか」という、まったく同じ問題があります。
工務店の営業は社員でなければいけない?
例えば営業。お客様と直接話し、自社の家づくりについて伝える重要な仕事なので、「営業は社員でやるべき」と考える工務店は多いと思います。
もちろん、自社の商品や考え方を深く理解した社員が営業するメリットは大きいでしょう。一方で、営業戦略を考えたり、営業資料をつくったり、商談の仕組みを改善したりするところまで、すべて自社だけでやる必要があるかというと、必ずしもそうではありません。外部の専門家からノウハウを取り入れる方法もあります。
工務店の広報やWeb担当者も同じ
これは広報やWeb・マーケティングでも同じです。
Instagramを更新する。
ブログを書く。
ホームページを改善する。
広告を運用する。
アクセスを分析する。
イベントを企画する。
こうした仕事をすべて社員でできれば、それは一つの強みになります。ただ、すべての分野について専門知識を持った人材を採用し、育成するのは簡単ではありません。特に人数の少ない地域工務店では、一人の広報担当者がInstagramもブログもチラシもホームページも担当している、ということも珍しくないと思います。
だったら、「全部内製化する」ではなく、「自社でやるべきことと、外部の力を借りることを分ける」という考え方があってもいいはずです。
設計や工務でも「どこまで自社で持つか」は違う
設計や工務についても同様です。設計を自社の大きな強みにしたい会社なら、設計士を社員として採用し、ノウハウを社内に蓄積していく意味は大きいでしょう。
一方で、信頼できる設計事務所や専門家とチームを組むことで、自社だけでは持てない専門性を取り入れるという方法もあります。
工務についても、「現場管理まで完全に自社で行う」という会社もあれば、「一部は外部の力を借りながら、自社はここに集中する」という会社もあるでしょう。会社によって正解は違います。
「全部内製化=強い会社」とは限らない
ここで気をつけたいのが、「内製化している会社ほど強い会社、とは限らない」ということです。
社員を増やせば、当然固定費も増えます。
採用もしなければなりません。
教育も必要です。
仕事量を安定させる必要もあります。
さらに、その人が退職すれば、それまで社内で担っていた仕事が急に回らなくなる可能性もあります。だからこそ、「できるだけ社員でやろう」ではなく、「何を社員でやるべきなのか」を考えることが重要なのだと思います。
逆に「全部外注すればいい」でもない
もちろん、逆も同じです。外注できるからといって、何でも外に出してしまえばいいわけではありません。
例えば、
「自社はどんな家をつくりたいのか」
「どんなお客様に選ばれたいのか」
「何を強みにしていくのか」
「10年後、どんな会社になりたいのか」
こうした会社の根幹に関わることまで、すべて外部に丸投げしてしまうと、自社に何も残らなくなってしまいます。外部の力を借りるとしても、最終的に判断するのは自分たちです。
大事なのは「どこまでを自社で持つのか」
結局、大工の話も、営業も、設計も、広報も、Webも、本質的には同じなのではないでしょうか。
大切なのは、「社員か外注か」という二択ではなく、「自社は何を持つ会社なのか」を決めること。自社の競争力として残したいものは、社員を採用して育て、ノウハウを蓄積する。
一方で、自社だけでは持てない専門性や、常に社内に置く必要がない仕事については、外部の力を借りる。そして、外注する場合でも単純に「仕事を投げる」のではなく、長く付き合いながら自社の考え方を理解してもらい、一緒に会社を良くしていくパートナーになってもらう。そういう形もあると思います。
ゴッタライド自身も「社員でなければできない」を見直してきた
ここまで工務店の話をしてきましたが、実はゴッタライド自身も、「この仕事は、本当に社員でなければできないのか?」ということを考えながら、組織の形を変えてきました。
ゴッタライドはホームページ制作やWeb集客を支援している会社なので、家をつくる工務店とは仕事内容が違います。が、それでも、どこまでを社員で行い、どこから外部の力を借りるのかという悩みは同じです。
Web制作も、いろいろな人が関わって成り立っている
一つのホームページをつくるためには、さまざまな仕事があります。
例えば、
- お客様と打ち合わせをして全体をまとめるディレクター
- Webサイトをデザインするデザイナー
- デザインをWebサイトとして形にするコーダー
- 原稿やコンテンツをつくるライター
- 公開後の集客を考えるマーケティング担当者
などです。
以前は、
「できるだけ社内でやった方がいいのではないか」
「社員でなければ品質を保てないのではないか」
と考えていた仕事もありました。しかし、会社を運営していく中で、コーダー、デザイナー、ディレクターなど、それぞれの仕事について、「これは本当に社員でなければできない仕事なのか?」と考えるようになりました。
昔と今では「社内でやる仕事」も変わっている
実際、ゴッタライドでも昔と今では、社員が担当する仕事と外部のパートナーにお願いする仕事の範囲が変わっています。これは、「外注した方が安いから」という単純な話ではありません。
専門性の高い人と仕事をすることで、自社だけでは持っていなかった知識や経験を取り入れられることもあります。また、すべての職種を社員として抱えようとすれば、その分だけ採用や教育も必要になります。
反対に、何でも外部に任せてしまえば、ゴッタライドとして大切にしたい考え方やノウハウが社内に残らなくなる可能性もあります。だからこそ、状況に合わせて、「何を自社で持つべきなのか」「何は外部の専門家と一緒につくった方がいいのか」を考えてきました。
外注することと「丸投げすること」は違う
ここは、今回の社員大工と外注大工の話にも通じる部分だと思います。外部の人にお願いするからといって、「これ、やっておいてください」と仕事を渡して終わりではありません。
ゴッタライドが何を大切にしているのか。
どんな品質を求めているのか。
お客様にどんな価値を提供したいのか。
そうしたことを共有しながら、長く一緒に仕事をしていく。
そうなれば、社員ではなくても、会社にとって重要なチームの一員になっていきます。これは工務店と外注大工の関係でも同じではないでしょうか。
「社員でなければならない」という前提を一度外してみる
もちろん、社員だからこそ任せやすい仕事もあります。社内にノウハウを蓄積したい仕事や、会社の中心として長期的に担ってほしい仕事もあるでしょう。だから、何でも外注すればいいという話ではありません。
大切なのは、「昔から社員がやっているから」「普通はこの職種は社員だから」という理由だけで決めないことだと思います。
会社の規模も変わります。
仕事の内容も変わります。
必要とされる専門性も変わります。
そして、働き方そのものも変わっていきます。
だからこそ、ときどき立ち止まって、
「この仕事は、本当に社員でなければできないのか?」
「反対に、この仕事は自社に残しておくべきではないか?」
と考えてみる。
社員大工か外注大工かという議論と同じように、ゴッタライド自身も、こうした問いを繰り返しながら組織のあり方を考えてきました。大事なのは最初から「社員」「外注」と決めることではなく、自分たちがどんな会社をつくりたいのかに合わせて、その時々で最適な形を考え続けることなのだと思います。
「誰が次の人材を育てるのか」という問題は残る
ここまで読むと、「だったら無理に社員を増やさず、必要な仕事は外部のプロにお願いすればいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。ただ、そこで一つ考えなければならないのが、「では、次の人材を誰が育てるのか?」という問題です。
大工が減っている中で、誰かが次の世代を育てなければならない
今回の動画でも、大工の減少と高齢化について触れられていました。動画内では、大工の人数がこの30年ほどで約90万人から約30万人まで減少し、さらに現在の大工の半数以上が60代という話が出ています。
今いる職人さんだけで仕事を回すことを考えるのであれば、外注という選択でも成り立つかもしれません。でも、5年後、10年後はどうでしょうか。今いるベテランの大工さんが引退したとき、その技術を受け継ぐ人がいなければ、地域の家づくりそのものが難しくなっていきます。
だからこそ、「今いる大工さんに仕事をお願いできればいい」という話だけでは終われません。
外注化だけが進むと「育てる人」がいなくなる可能性もある
会社側からすれば、外注にはさまざまなメリットがあります。
必要なときに専門性のある人へお願いできる。
固定費を抑えられる。
採用や教育にかかる負担も減らせる。
経営だけを考えれば、合理的な部分もあるでしょう。
ただ、すべての会社が、「育成は大変だから、経験者に外注すればいい」と考えるようになったらどうなるでしょうか。
経験者は、どこかで誰かに育ててもらわなければ生まれません。今いる経験豊富な大工さんだけを各社で取り合っていても、次の世代が育たなければ、いずれ限界がきます。
これはWeb業界や他の領域でも同じ
そして、これは大工だけの問題ではないと思います。
例えばWeb業界でも、
「経験豊富なデザイナーに外注しよう」
「即戦力のディレクターにお願いしよう」
「専門のマーケターに任せよう」
という選択肢があります。会社としては、その方が早いこともあります。でも、どの会社も即戦力だけを求めて、未経験者や経験の浅い人を育てなくなったら、数年後には経験者そのものが少なくなってしまいます。
「経験者がほしい。でも、自社では育てたくない」
これをみんながやってしまえば、業界全体として人材が育たなくなる。
大工不足の話は、決して建築業界だけにある特殊な問題ではありません。
だからといって「育成=社員」でもない
一方で、ここも今回の記事で大切にしたいところですが、「人を育てるためには、必ず社員として雇わなければならない」とも思いません。
動画の中でも、若手を育てることと社員であることは別ではないか、という意見が出ています。
例えば経験豊富な外部の大工さんに育成をお願いし、その分の費用をきちんと支払う。外注の職人さんと一緒に若手が現場に入り、技術を教えてもらう。そんな仕組みも考えられます。
つまり、社員だから育てられる。外注だから育てられない。という二択でもないのです。
大切なのは「会社として、どこまで責任を持つのか」
結局ここでも、社員か外注かという話より先に考えたいことがあります。それは、「自分たちの会社は、人材育成にどこまで責任を持つのか」ということです。
若い大工を採用して、自社で一人前になるまで育てるのか。
外部の職人さんと協力しながら育成する仕組みをつくるのか。
あるいは、自社は育成を直接担わず、経験豊富な外部パートナーと仕事をする会社として経営していくのか。
どの形を選ぶにしても、それは会社としての一つの判断です。ただ、「今、その方がラクだから」という理由だけで決めてしまうのではなく、5年後、10年後も自分たちの家づくりを続けていくために、誰が技術を受け継ぎ、誰が次の人材を育てるのか。
そこまで考えた上で、自社の体制を決める必要があるのではないでしょうか。
「誰に仕事をしてもらうか」と同時に、「誰を育てていくのか」まで考える。これも、これからの工務店経営にとって避けては通れないテーマだと思います。
「今ラクだから」「今は大丈夫」ではなく、10年後から逆算する
社員大工にするのか、外注大工と家づくりをしていくのか。この答えを考えるときに、もう一つ大切にしたいのが、「今どうするのがラクか」ではなく、「10年後、どんな会社になっていたいか」から考えることです。
今だけを見れば、経験豊富な外注大工さんにお願いした方が、採用する必要も、教育する必要もありません。
反対に、仕事量が安定している会社であれば、大工を社員として抱えた方が現場を回しやすいこともあるでしょう。でも、それだけで決めてしまっていいのでしょうか。
10年後、会社にどんな技術を残したい?
まず考えたいのが、「自分たちの会社に、どんな技術を残したいのか」ということです。
例えば、
「この施工技術だけは、自社の強みとして残したい」
「高気密・高断熱の施工精度にはこだわりたい」
「地域の木を扱える大工を残していきたい」
「リフォームにも対応できる多能工を育てたい」
など、会社によって残したい技術は違うはずです。
もし、その技術そのものが自社の家づくりの強みなのであれば、人を採用して育て、社内に技術を蓄積していく意味は大きいでしょう。
逆に、すべての技術を自社で抱える必要はないと考えるのであれば、専門性の高い外部の職人さんと長くチームを組む方法もあります。
重要なのは、「何となく内製化する」「何となく外注する」のではなく、何を会社に残したいのかを決めることだと思います。
10年後、その技術を誰が受け継いでいる?
次に考えたいのが、人材育成です。今、腕のいい大工さんにお願いできているとしても、その人が10年後も同じように働いているとは限りません。では、その次を誰が担うのでしょうか。
自社で若手を採用して育てるのか。
ベテランの外注大工さんに若手の育成まで協力してもらうのか。
地域の職人同士で技術を継承していく仕組みをつくるのか。
今回の動画でも、大工が減少・高齢化していく中で、次の世代を育てていく必要性が議論されていました。だからこそ、今の現場が回っているかどうかだけではなく、「10年後、誰がこの家をつくっているのか?」まで考えておく必要があります。
何を「自社の強み」にするのか?
そして、これは大工だけではありません。
設計が強い会社にするのか。
施工力を強みにするのか。
営業や提案力で選ばれる会社にするのか。
アフターフォローまで含めた地域密着を強みにするのか。
Webや広報に力を入れ、自社で集客できる会社にするのか。
全部を自社の強みにする必要はありません。むしろ、「うちの会社は、ここだけは絶対に強くする」というものを決めた方が、どんな人材を採用し、どこにお金や時間を使うべきなのかも見えてきます。
外部の専門家と組んだ方がいいところもある
反対に、自社の強みではないところまで無理に内製化する必要もないと思います。専門性が高く、常に仕事が発生するわけではない分野なら、外部の専門家と組んだ方がいいこともあります。
例えばWeb集客でも、ホームページ制作、SEO、Web広告、SNS、動画、写真、デザインなど、それぞれに専門性があります。すべての専門家を一社の中で社員として抱えるのは現実的ではない会社も多いでしょう。それなら、自社が判断できる部分は自社に残しながら、専門的な部分では外部の力を借りる。大工や設計、広報などについても同じです。
内製化すること自体が目的ではなく、良い会社をつくるために最適なチームをつくることが目的なのだと思います。
「10年後にどうなりたいか」で今の選択は変わる
社員大工か、外注大工か。この問いに、すべての工務店に共通する正解はありません。だからこそ、まずはこんなことを考えてみてはいかがでしょうか。
- 10年後、どんな会社になっていたいのか?
- どんな技術を会社に残したいのか?
- その技術を次の世代に誰が伝えるのか?
- 何を自社の強みにするのか?
- どこか外部の専門家と組んだ方がいいのか?
これらの答えが見えてくれば、社員大工にするべきなのか、外注大工と長くチームを組んでいくべきなのかも、少しずつ見えてくるはずです。
「今、どちらがラクか」ではなく、「将来、どんな会社でありたいか」そこから逆算して、今の採用や育成、外部パートナーとの関係を考える。社員大工か外注大工かという話は、結局のところ、これから自分たちがどんな工務店をつくっていくのかを考えることにつながっていくと思います。
家づくり百貨の動画は工務店経営者なら絶対見てみてほしい
今回は、家づくり百貨のYouTubeで公開されていた「大工店」をテーマにした動画をきっかけに、社員大工と外注大工、そしてこれからの工務店経営について考えてみました。念のためお伝えしておくと、ゴッタライドは家づくり百貨さんとは特に関係ありません。
ただ、建築会社のWeb集客を支援する会社として、住宅業界のことをもっと知るために、私たち自身も普段からさまざまな情報を見ています。その一つとして、家づくり百貨のYouTubeも勉強のために視聴しています。
工務店経営者だからこそ考えさせられるテーマが多い
家づくり百貨の動画には、今回の「社員大工か、外注大工か」という話だけでなく、家づくりや工務店経営について考えるきっかけになる内容がいろいろあります。ぜひ実際の動画を見てみてください。
メンバーとして課金すると、さらに深い話が聞けたり、ルームツアー撮影の裏側が見えたりするので、とても為になります。
大切なのは、自分たちの会社なりの答えを出すこと
社員大工か、外注大工か。
社員で内製化するのか、外部の専門家とチームをつくるのか。
今回の記事で何度も書いてきた通り、どちらか一方が正解という話ではありません。会社の規模も違えば、経営者の考え方も違います。目指している家づくりも、10年後につくりたい会社の姿も違います。
だからこそ、「他の工務店がやっているから」ではなく、「自分たちはどうしたいのか」を考えること。そのための材料として、いろいろな工務店経営者の考え方を知ることには大きな意味があると思います。
家づくり百貨にはメンバー向けのコンテンツもありますので、興味のある方は、記事公開時点での内容や参加方法などを公式情報で確認してみてください。今回の動画も含めて、工務店経営やこれからの家づくりについて考える材料を探している方は、一度チェックしてみてもいいのではないでしょうか。
そして最後に、ぜひ考えてみてください。
10年後、あなたの会社はどんな会社になっていたいですか?
そのために、誰と家をつくり、誰を育て、何を会社に残していきますか?
社員大工か、外注大工か。その答えは、「どんな会社をつくっていきたいのか」から見えてくるのかもしれません。
工務店のWeb集客についてお悩みならゴッタライドへ
ゴッタライドは、工務店・リフォーム会社・塗装会社など、建築会社に特化したWeb集客支援会社です。ホームページの制作だけではなく、公開後の運用やSEO、Web広告、コンテンツ制作など、Webからお問い合わせを増やすための支援を行っています。
今回の記事では「社員大工か、外注大工か」というテーマを取り上げましたが、Web集客でも同じように、
「Web担当者を採用した方がいいの?」
「社内でどこまでやればいい?」
「Instagramやブログをやっているけれど成果につながらない」
「ホームページからお問い合わせが来なくなった」
「制作会社に任せっぱなしで、今のやり方が正しいのか分からない」
「Web集客を強化したいけれど、何から手をつければいいか分からない」
といったご相談をよくいただきます。
Web集客も、すべてを自社でやる必要はありません。自社でやった方がいいこと、外部の専門家に任せた方がいいことを整理しながら、御社に合ったWeb集客の方法を一緒に考えることも、私たちの仕事です。
「まだ具体的に何をお願いするか決まっていない」という段階でも大丈夫です。建築会社のWeb集客でお悩みのことがあれば、まずはお気軽にゴッタライドへご相談ください。
https://www.gotta-ride.com/online
無料相談はこちら▶ https://www.gotta-ride.com/online
資料ダウンロードはこちら▶ https://www.gotta-ride.com/book
お問い合わせはこちら▶ https://www.gotta-ride.com/contact

