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工務店、リフォーム会社のDXとは?事例と成功に向けた3つのポイント

公開日:2021/06/22 
最終更新日:2021/07/24

工務店、リフォーム会社のDXとは?事例と成功に向けた3つのポイント

最近、DXという言葉を耳にすることが増えました。

 

DXは「デジタル・トランスフォーメーション」の略になりますが、今までの「IT化」や「デジタル化」とは少し異なります。

 

本記事では、DX(デジタル・トランスフォーメーション)は何なのか?工務店やリフォーム会社を経営するにあたって、DXは影響するのか?という点について解説します。

 

工務店やリフォーム会社のDX事例や、DXを成功させるためのポイントを紹介しています。

DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは?

DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念

 

引用:Wikipedia

 

DXは、経済産業省が推進しており、日本のすべての企業がデジタル変革を求められています。

工務店やリフォーム会社においてもDXの流れは避けられず、ビジネスモデルや戦略を変える必要が出てくるでしょう。

 

なぜDXが注目されているのか?

新しいIT用語が出てくると、つい「また、IT業界が新たなブームを作ろうとしてるんじゃないの?」と勘ぐってしまいます。

しかし、DXは経済産業省が積極的に推奨している取り組みです。2018年にDX推進ガイドラインを発表し、研究会がつくられました。

 

また、同年にDXレポートを発表し、その中で『2025年の崖』という警鐘を鳴らしています。

企業のIT人材の不足、既存システムの限界という2つの問題を解決しないと、2025年以降に最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性があると言われています。

 

ただでさえ、IT化、デジタル化が進んでいないと言われる建築業界にとって、DXというさらに新しい概念は少し不安に感じるかもしれません。

DX化は、企業の競争優位性を築く

経済産業省はDX推進ガイドラインの中で、DXについて以下のように定義しています。

 

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

 

出典:経済産業省 DX推進ガイドライン

 

これは「データやデジタル技術を活用し、顧客の生活を良いものにすれば、結果として企業の競争優位性が高められる」と言い換えることができるのではないでしょうか?

それほど特別なことは言っていませんね。(笑)

 

しかし、言うは易く行うは難しです。

今までIT化・デジタル化は、業務効率化やコスト削減を目的に行われていました。

 

DXで求められるのは、その一歩先「顧客の生活を良くする=提供するサービス価値が変わる」ということです。

DXに対応しない工務店やリフォーム会社は、どうなる?

工務店やリフォーム会社においても、昨今のコロナ禍をきっかけに IT化・デジタル化が一気に進んだ会社と、そのまま停滞している会社が分かれたように感じます。

 

販促費を紙からネットに大きくシフトした会社、ITが得意な人材を新たに採用した会社、使用するアプリなど環境をクラウド化した会社など、IT投資を積極的にしているかどうかで「2025年の崖」への対応が異なるでしょう。

 

DXに対応しない工務店やリフォーム会社は淘汰されてしまうだろう、という予想は、誰もがしていると思います。

必要性は感じつつも、どうして良いかわからない・・・という方は、以下のDX事例などを参考にしてみてください。

 

建築業界におけるDX事情

「DX 事例」でネット検索すると、たくさんの検索結果が見つかるのですが、工務店やリフォーム会社など建築業界のDX事例は、あまりありません。

 

規模の大きな建設系であれば散見されますが、規模の小さな個人住宅を対象にしたDXはまだまだ事例が少ないのが実情でしょう。

 

そんな中、2021年3月にDXを推進している地方工務店の事例を紹介する書籍が発売されました。

 

宮城県の地域No.1の工務店である、あいホームさんが自社の取り組みを紹介しています。

経営者自らリーダーシップを取り、社内改革を進めてきた経緯が紹介されているので、地方の住宅会社にとって参考になるでしょう。

 

工務店のDX事例

ここでは工務店のDX事例として、書籍『DXで生産性最大化、少数精鋭で高収益!地域No.1工務店の「圧倒的に実践する」経営』を参考にしながら、具体的な取り組みを紹介します。

工務店のDXで、期待できる成果

工務店がDXを推進した場合、その成果として「顧客満足の向上」「生産性、収益性の向上」「採用力の向上」が期待できます。

顧客満足の向上

DXは、データやデジタル技術を活用し、顧客の生活を良いものにするという概念なので、顧客満足度が上がるのは当然の効果と言えます。

 

自社ホームページにVR展示場を設置し、自宅に居ながら住まいを体感できるようにしたり、電子契約によって印紙代の費用負担を減らしたりするなど、さまざまな点が挙げられます。

生産性、収益性の向上

ITは無駄を減らし生産性向上に役立つので、DXによって生産性の向上、収益性の向上が期待できます。

 

たとえば、あいホームさんでは顧客管理システムを活用して、営業の標準化に取り組んでいます。

契約に至るまでの流れを効率化したり、アフターフォローの体制を作ることで営業のいらないリフォーム部門ができたりしています。

 

また、広告宣伝費の使い方を見直し、総合住宅展示場への出店は行わずネット集客に注力するなど、生産性、収益性の向上を実現しています。

採用力の向上

工務店やリフォーム会社は、労働集約型産業と言われます。

事業を拡大するには、施工できる現場を増やすことが必須で、そのために人の採用は欠かせません。

 

業務効率化によって残業が少なく年間休日も多い、そして顧客に喜ばれる仕事をしている、そんな建築会社があれば、優秀な人の採用がしやすくなるのは明らかでしょう。

工務店のDX事例:ネット集客

工務店がDXを推進するにあたって、集客は大きく変わるでしょう。

 

問い合わせ反響を分析し、費用対効果を考えてお金の使いみちを考えます。

オリコミチラシや野立て看板、総合住宅展示場、ネット広告など、さまざまな媒体に費用をかけている中で、効果の高いものに絞っていくと、やはりネット集客が中心になっていくようです。

 

あいホームさんでは、コロナの影響があった2020年上期においても、資料請求は昨対比137%増、新規ご来場は119%増という実績だったそうです。

今やネット集客は、地方においても浸透していると言えるでしょう。

 

主に以下のような取り組みをされているようです。

 

  • スマホの中で、工務店選びをされているという自覚を持つ
  • 「顔の見える家づくり」がコンセプト
  • 毎日、自社ホームページを見て、改善点を考える
  • 社員みんなでブログを更新する
  • 動画を活用して分かりやすいコンテンツ
  • VR展示場を構築し、スマホで住まいを体感してもらえる
  • SNS活用など、同業者の事例も研究する

工務店のDX事例:顧客管理

顧客データベースの重要性は分かっているが、なかなか活用できていない会社が多いと思います。

 

工務店やリフォーム会社に特化したシステムは、たくさんありますが、データを横断的に利用するのは難しいかもしれません。

案件管理、見積作成、現場管理、顧客管理など、目的ごとにシステムが分かれていて、同じ顧客なんだけど毎回、名前や住所を入力している・・・というケースは少なくありません。

 

システム活用は、オリジナルで開発するにしても、既存のパッケージソフトを導入するにしても、コストや労力がかかるので腰を据えて取り組む必要があります。

しかし、社内でルール化したり、シクミ化したりすることは、すぐに出来ますし効果も期待できます。

 

あいホームさんでは、営業の標準化を目指し、自社オリジナルのフェーズごとに分けたルールづくり行い、トークスクリプトに基づいたロープレを徹底されています。

 

社内のノウハウを共有し、属人的な営業をやめて標準化を進めておられるのは理想的です。

そして、ルールに基づいたフォロー活動を行うことでリフォーム案件が自動的に創出されるのも素晴らしいシクミです。

工務店のDX事例:小さな施策の積み重ねが企業文化をつくる

DXは、これをやったら完了!というものではなく、継続的に改善を行います。

 

常に問題意識を持って、もっと顧客満足につながる方法、業務効率化につながる方法を会社として考える文化をつくっていきたいです。

 

具体的な施策として、次のような取り組みが挙げられます。

 

  • 従業員の知識レベルを標準化するために社内試験を実施(不合格者は追試アリ)
  • 電子契約の推進(全体の80%が電子契約に移行)
  • 1人1台のiPhoneを貸与し、外出先でも情報共有ができる環境を構築
  • GPSで社用車をリアルタイム管理
  • ホワイトボードを廃止し、行動予定のオンライン共有
  • 利用アプリをのバージョンを統一し、社内のIT格差を排除
  • パソコンの処理速度を重視し、ストレージをSSD化
  • クラウドストレージを活用し、データ共有
  • 図面の電子化し、バージョン管理や検索性を向上
  • 全社員にブラインドタッチの訓練を行う

 

工務店がDXを成功させる3つのポイント

あいホームさんの事例から、工務店がDXを成功させるためには3つのポイントがあると感じました。

常に改善を続ける

工務店やリフォーム会社がDXを成功させるためには、常に現状を改善する姿勢が大切です。

 

DXは終りがありません。

現状で満足せず、改善をくり返しながら、自社に最適な状態をつくるという考え方が必須です。

主体的に取り組む

工務店やリフォーム会社のDX化は、外注に委託すれば完了!というものではありません。

 

自ら主体的に取り組むことが欠かせません。

IT会社は、それぞれのサービスを導入してもらうことを考えていますが、住宅会社における最適な形まで考えられるケースは少ないでしょう。

 

DX化の正解は、その会社によって異なります。他社の事例を参考にしながら、自社の正解を考えることが重要です。

標準化と平準化

工務店やリフォーム会社がDXを成功させるためのキーワードは「標準化」「平準化」です。

 

標準化とは「社内の誰が行っても、同じ品質を保てるようにすること」です。

 

標準化のためにはマニュアル作成は必要ですが、ただマニュアルを作れば良いというものではありません。

社内のノウハウを共有した標準仕様書や施工マニュアルを作成し、誰がやっても同じ品質が保たれるようにすることが重要です。

 

平準化は、繁忙期や閑散期など業務量の差をなくし、一定量に安定させることです。

工務店やリフォーム会社が事業拡大するためには、優秀な職人さんを安定的に確保しなければなりません。

 

職人さんへの発注量を安定させる努力が求められます。

仕事を渡せなくても変動費だから問題ない…という考え方を改め、1日でも仕事を空かせてはいけないという気持ちでスケジュールを組むことが重要です。

 

まとめ

DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、「データやデジタル技術を活用し、顧客の生活を良いものにすれば、結果として企業の競争優位性が高められる」という考え方です。

 

各業界が注目していますが、工務店やリフォーム会社におけるDXは、まだ事例が少ないです。

そんな中、地方工務店が自社の事例を紹介する書籍では、具体的な施策や結果が紹介されているのでおすすめです。

 

DXの推進においてシステム導入は必要ですが、社内ルールを決めたり、仕組みづくりをしたりする方が重要です。

工務店やリフォーム会社がDXを成功させるためには、常に改善を続けること、自社で主体的とりくむこと、標準化・平準化することがポイントです。

 

2025年の崖が懸念される中、生き残ることができるよう積極的にDXに取り組みたいですね。

 

 

 

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