ホームページ制作
【保存版】工務店の集客方法まとめ集
公開日:2021/08/24
最終更新日:2024/10/11
こんにちは。
工務店、リフォーム会社のホームページ集客支援のゴッタライドです。
少子高齢化が進み、住宅の着工棟数は右肩下がり。
工務店にとって、ますます競争が激しくなる中で、新たな見込み客を集める『集客』の重要性は、ますます高くなっています。
本記事では、工務店の集客・マーケティングについてまとめています。
どの方向に進んでいけばいいのかという戦略編から、具体的に何をしたらいいのかという戦術編まで、工務店が見込み客獲得のために必要な情報を網羅しています。
こんな方におすすめ
- もっと問い合わせを増やしたい方
- どんな集客方法があるのか、何をやったら良いか分からない方
- いま実施している集客方法で良いのか、確認したい方
いま実施している施策が適切なのか、他に効果的な方法は無いかのチェックにも使えるので、参考にしてみてください。
工務店の集客・マーケティング《戦略編》
どうやらインスタが集客に使えるらしい…、競合のA社が最近ブランディングに力を入れているみたい…等、周りを見ると気になることが多いでしょう。
集客手法が多様化する中、すぐに反響が得られる方法を求めたり、他社で成功しているマーケティング施策を真似したくなったりしますが、まずは目線を上げて集客戦略から考えましょう。
ターゲットとなるユーザー特性や、自社の強み、お金や人員などのリソースを踏まえた上で、自社に合った集客戦略を決めていきましょう。
集客のポートフォリオでバランスを考える
見込み客を集める方法はいろいろありますが、各施策について費用対効果を考えている方も多いでしょう。
そこからもう一歩進んで、工務店がこれからの集客を考える際には、資産運用などで言われる「ポートフォリオ」の視点を持つことをお勧めします。
すぐに反響獲得が期待できるマーケティング施策もあれば、数年後のことを考えて今から投資する施策もあるでしょう。
お金や労力をかけることについて、時間軸を踏まえバランスが取れているかを考えるのが戦略づくりには必要です。
マーケティング・ファネルを整理し、フェーズごとの施策を考える
マーケティング・ファネルとは、ユーザーの購買の流れを「漏斗(じょうご)」に見立てたものです。
上から順番に注いだ水がスムーズに流れ込むように、潜在層が顧客化するフローを整理したものです。
具体的には、ユーザーが購買に至る流れをフェーズとして整理し、そのフェーズを先にすすめるための課題や施策をまとめます。
下記に、工務店のマーケティング・ファネル例を紹介します。
このファネルを見ると、それぞれの施策が、誰に何を訴求するためのものかが分かります。
他社の成功施策を真似るのは、決して悪いことではありませんが、その目的をしっかり理解した上で取り組みましょう。
フェーズごとに数値化して管理する
マーケティング・ファネルの各フェーズにおいて、どれだけの見込み客がいるのか、何パーセントのユーザーが次のフェーズに進んでいるのか、数字をみていきましょう。
数値化し、その推移を見ていくことで、どこがボトルネックになっているのかが分かり、改善ポイントが見つけやすくなります。
自社の改善すべき点に注力できるようになるのが、このマーケティング・ファネルをつかうメリットの1つです。
工務店の集客・マーケティング《戦術編》
集客の方向性を決めたら、どうやって見込み客を集めるのかというマーケティング戦術について考えていきましょう。
マーケティング・ファネルのフェーズごとに分けると、次のフェーズに進むためには、ユーザーに何を伝え、どんなアクションを期待するか見えてきます。
フェーズごとに、オンラインとオフラインの集客方法を紹介します。
【認知】会社を知ってもらう
顧客との関係は、商圏エリアにおいて注文住宅を建てようとしている人、将来的に建てる可能性のある人に会社のことを知ってもらうところから始まります。
広告をつかってアピールし知名度を上げる方法が一般的で、さまざまな媒体を使って繰り返しユーザーの目に触れることを目指します。
近年、売り込みを嫌うユーザーも増えつつあるため、ブランディングやPRによって認知度を高める方法も注目されています。
このフェーズで期待する成果
- ユーザーの記憶に残る
オンライン |
オフライン |
|
|
看板広告
戸建住宅を建てるエリアであれば、基本的に移動手段は車でしょう。
車を運転しているときに目に入るような看板広告を活用しましょう。
幹線道路沿いの屋外広告、ビルの上や公共の体育館などの建物、電柱など、地元のユーザーの目に触れることが重要です。
店舗やモデルハウスも広告の1つと考え、広告を設置しましょう。
交通広告
都市部であれば、電車や駅などの交通広告もあります。
地方でも、バスやタクシーが選択肢に挙げられます。
バスをまるごと1台つかったラッピング広告を活用しているケースもあります。
フリーペーパー、地域情報誌
地元の飲食店や美容室やネイルサロンなどの生活情報を集めたフリーペーパーや地域情報誌は、地元のユーザーに届けられる紙媒体です。
ポスティングで届けられることが多いので、エリアを絞った広告として有用です。
特に、子育て世代のユーザーは、目を通している可能性が高く、既に広告出稿している工務店やハウスビルダーも多いでしょう。
競合会社の中で埋もれてしまわないよう、どうやって差別化し、記憶してもらうか工夫が必要です。
新聞オリコミチラシ
新聞の購読者数は減っていますが、エリアを絞ってアプローチできる紙媒体として、オリコミチラシは有用です。
特に、お正月には工務店やハウスメーカーなど、住宅系のチラシが最も多くなります。
チラシ・ポスティング
広告に有用な媒体がない場合、チラシを直接ポスティングするという方法もあります。
工務店の場合、子育て世代が住んでいそうなアパートが対象にポスティングします。
若い世代は新聞をとっていないユーザーも多いので、直接届けられるという点で有用です。
メディアCM
テレビ広告よりもネット広告の市場規模が大きくなり、以前よりもメディア広告の費用が下がってきました。
テレビCM、映画の上映前のCM、駅前の大きな画面などメディアを使った広告について価格を調べてみてはいかがでしょう。
CM動画の制作費も安くなり、選択肢として検討できるかもしれません。
現場シート
建築中の現場は、近隣住民や車で通りかかった人の目に触れます。
建築現場の足場にかけるシートは、けっこう見られているので自社の実績をアピールする媒体として有用です。
Youtube広告
テレビよりもYoutubeを視聴するユーザーも増えてきました。
15~30秒の動画CMを配信するのも認知向上には有用です。
ユーザーの地域や年齢、性別を絞り込んで広告配信が行える上、1日1,000円程度から始められます。
動画を使ったプロモーションというと、Youtubeチャンネルの開設を連想されるかもしれませんが、Youtubeで地元のユーザーにアピールする方法もあります。
Youtube広告(公式)
SNS広告
ソーシャルメディアの影響力はますます大きくなってきました。特に、月間の国内アクティブユーザーは、LINEで8,800万、Twitterで4,500万、Instagramで3,300万、Facebookで2,600万になりました。(2021年8月時点)
SNSの広告を利用し、認知を広めるのも有用です。
いずれの媒体においても、地域、年齢など広告を配信するユーザーを絞り込むことができます。
|
|
LINE |
ディスプレイ広告(コンテンツ連動型広告)
ディスプレイ広告は、ホームページやアプリの広告枠に表示されます。
画像や動画、テキストが表示し、クリックすると自社ホームページやLPに誘導されることが多いです。
サイトのコンテンツに連動して表示されるので、コンテンツ連動型広告と言われたりします。
配信するユーザーのエリアや年齢層を絞り込んで配信でき、リスティング広告に比べてクリック単価が安くなるので、認知向上には向いていると言えるでしょう。
【情報収集】見つけてもらい、興味を惹き、繋がりをもつ
『認知』の次は、『情報収集』フェーズです。
『認知』フェーズは、まだ家づくりに興味をもっていなかった潜在層が対象でした。
『情報収集』フェーズにおいては、家を建てたいと意識し、主体的に情報収集を行っているユーザーが対象になります。
このフェーズでは、情報収集をしたときに自社を見つけてもらうことが重要です。
そして、詳しく知りたいと興味を持ってもらうこと、そして、その後も繰り返し情報発信ができるように繋がりをもちたいところです。
具体的には、自社ホームページを見つけてもらって、資料請求をしてもらう際にメールアドレスをもらう、とかInstagram内で検索した際に自社のアカウントを見つけてもらって、フォローしてもらう、といったイメージです。
このフェーズで期待する成果
- ユーザーに見つけてもらう
→ホームページやSNSアカウントを見てもらう- 興味を惹き、コンテンツを見てもらう
→ホームページの閲覧、SNSの過去の投稿- こちらからの情報が届けられるよう繋がりをもつ
→メールアドレスの取得、SNSをフォローしてもらう
オンライン |
オフライン |
|
|
住宅展示場
家を建てようと思った人が手軽に実物を見れるのが住宅展示場です。
ウィンドウショッピングのようにアポ無しで、とりあえず見に行くということができます。
出展するには、大きな投資が必要になるので、年間10棟くらいの工務店には選択肢から外れてしまうかもしれません。
IT化が進み、VRをつかってバーチャルで住宅見学が体感できるようなサービスも出現していますが、技術的な表現力よりもやはり、どれだけの集客力があるかがポイントと言えるでしょう。
住宅情報誌
書店やコンビニに並んでいる「◯◯◯で家を建てる本」のような住宅情報誌で情報収集をするユーザーもいます。
こちらも、ユーザーに見つけてもらうためには、その雑誌の発行部数や販売エリア、商流が重要です。
住宅情報誌は、紙質や製本がしっかりしているものが多く、見込み客に手渡しするツールとしても活用できることができるでしょう。
パンフレット、会社案内、各種資料
展示場の来場者や、資料請求をしてくれた方にお渡しする紙の営業資料も媒体の1つです。
どんな家を建てているのか、デザイン性や技術力など自社の特徴を詳しく知ってもらうのに有用なアナログツールです。
SEO(検索エンジン対策)
自宅で気軽に情報収集できるという点で、注文住宅についての情報収集はネット検索が主流でしょう。
SEOとは、ホームページを検索エンジンに最適化し、アクセス流入を増やす方法です。「注文住宅 岐阜」や「工務店 岐阜市」のように、ユーザーが調べている目的語と地域名を組み合わせたキーワードで上位表示を目指すのが一般的です。
ユーザーは検索結果の上位から順番に見ていきます。
広く調べるユーザーでも、3ページ目ぐらいまででしょう。
せっかくホームページを制作しても、検索結果でユーザーに見つけてもらえなければ存在しないのと一緒です。
工務店のネット集客に、検索エンジン対策は必須と言えるでしょう。
リスティング広告(検索結果連動型広告)
SEO(検索エンジン対策)は、競合サイトとの比較によって表示順位が決まるので、自社の思うとおりにはならないことも多いです。
リスティング広告は、キーワード検索した画面に表示される広告で、検索結果連動型広告とも言われます。
どんなキーワード検索をした際に表示するか、どのエリアのユーザーに広告を表示するか等の設定ができるので、狙ったユーザーにアプローチできます。
広告が表示される順位は、1クリックあたりで設定した価格や、どの程度クリックされるかの品質によって決まります。
人気の高いキーワードで広告表示するには、競合会社との争いがあります。
お金を払えば広告は表示されますが、他の会社も狙っていることは一緒なので、集客コストが割高になりがちです。
ホームページ
ホームページは『認知』や『情報収集』フェーズにおいて、集客の受け皿として必要不可欠です。
初めて来訪したユーザーに対し、興味を惹き、コンテンツを回遊してもらえるホームページになっているかどうかはとても重要です。
取りこぼしが少なくなるようにランディングページを作り込んだり、メールアドレスなどユーザー情報を取得するためのコンテンツを作り込んだりしましょう。
その結果、今後の見学会などのイベントを告知し、継続的な接点を持つことができます。
SNS(Instagram、LINE、Facebook、など)
Googleで検索するユーザーは自社ホームページに誘導しますが、SNS内で検索するユーザーも増えてきました。
SNS内で、自社アカウントを見つけてもらい、フォローしてもらいたいです。
注文住宅は、写真によってアピールできる部分が多いので、特にInstagramとの相性が良いでしょう。
IGTVやリールの機能を活用し、建てている家のデザイン性をアピールしましょう。
ポータルサイト
住宅業界に限らず、飲食、中古車、結婚式場などの業界においてもポータルサイトはアクセスを右肩上がりで伸ばしています。
注文住宅であれば、SUUMOとLIFULL HOME’Sが2大ポータルと言っていいのではないでしょうか?
ポータルを利用するユーザーのメリットは、1つのサイトで多くの会社が比較検討できるということです。
費用はかかりますが、その分、窓口は増えます。
ポータルサイトの中で、自社を見つけてもらい、競合会社との違いをアピールできるかどうかがポータル活用のポイントと言えるでしょう。
不動産・住宅サイト SUUMO 注文住宅・ハウスメーカー・工務店
LIFULL HOME’S 注文住宅
https://www.homes.co.jp/iezukuri/
比較サイト、地域情報サイト、など
「工務店 比較 (地域名)」や「工務店 ランキング (地域名)」などでキーワード検索すると、地域情報サイトなどが見つかる場合があります。
地域によりますが、地元情報を扱うサイトとして集客力を持っているホームページもあるので、チェックしておきましょう。
掲載する前に他の工務店が掲載しているか、媒体資料を確認してアクセス数がどれぐらいかを確認してから進めましょう。
オウンドメディア
自社ホームページは売り込み色が強くなってしまう、ポータルは運営者しだいで自社が埋もれてしまう可能性がある…。
そんなときの第3の方法として挙げられるのがオウンドメディアです。
オウンドメディアは、その名の通り自社で所有するメディアのことを指します。工務店がオウンドメディアを運営するなら、自社の売り込みではなくユーザーのメリットを中心に考えたコンテンツを作りたいです。
工務店やハウスメーカーの選び方、家造りで失敗・後悔しないためのポイント、◯◯◯エリアの工務店・ハウスビルダー紹介など、ユーザーが知りたい情報をコンテンツ化しましょう。
第三者が運営するサイトとしてつくり、その一部が自社サイトに流入するような見せ方が一般的です。
MEO(Googleマイビジネス)
MEOとは、Map Engine Optimization のことで、Googleマップで検索した際に、上位表示されるよう最適化する手法のことです。
スマホユーザーはGoogleマップで検索することも多いですし、キーワード検索の結果において Googleマップの検索結果が上位に表示されます。
上位3サイトに表示されれば、アクセスアップが期待できます。
Googleマイビジネスが活用できている会社はまだ少ないので、SEOよりも上位表示はかんたんなのでお勧めです。
【行動】行動を促す提案、動機づけ
『情報収集』したユーザーは、次に具体的に工務店の担当者と会ってみようという『行動』フェーズに移ります。
具体的には、家づくりセミナーや勉強会、完成現場見学会などのイベントに参加したり、モデルハウスの見学に行くなど、リアルに行動します。
『行動』を促すよう情報発信しましょう。
ユーザーは『行動』の結果、実際に会った工務店の中から、自分の好みや予算にあった工務店を絞り込んでいく作業が始まります。
初回面談の印象しだいで、次のステップに進められるのか、選択肢から外れされてしまうのかが決まるので、重要なフェーズと言えます。
このフェーズで期待する効果
- 直接会いに来てくれる
オンライン |
オフライン |
|
|
モデルハウス、住宅展示場
モデルハウスや展示場のある工務店であれば、見込み客に来場を促しましょう。
『情報収集』フェーズの見込み客に、実際に家を見て、体感していただきましょう。
ヒアリングする内容と、自社の強みをアピールすることを整理しておけば、自社の強みが活かせるでしょう。
現場見学会
モデルハウスを持たない会社にとって、建てた家を見てもらうのは大切な機会です。
常設のモデルハウスに比べ、今しか見ることができないという希少性は、来場動機を創出するのに活用できます。
完全予約制にして1組ごとにマン・ツー・マンで接客し、見込み客にじっくり見ていただけるような見学会がおすすめです。
相談会、勉強会、家づくりセミナー、など
モデルハウスがない、現場見学会を開催するタイミングがない場合、相談会や勉強会などを企画し、顧客との接点作りは有用です。
資金計画、土地探し、建築会社さがしなど、家づくりをすすめるにあたって避けて通れないポイントをお伝えし、啓蒙活動を行います。
売り込みをするのではなく、良きアドバイザーとしての立ち位置で話を聞いてもらえる関係づくりを目指しましょう。
郵送DM
イベントの案内をハガキなどのDMでお知らせします。
ネットを中心にマーケティングを行っている会社が多い中で、あえて紙媒体を使うということで印象も異なるでしょう。
テストマーケティングをしながら、可能性を探ってみてはいかがでしょうか?
SNS(Instagram、LINE、Facebook、など)
SNSをフォローしているユーザーに、現場見学会や相談会の情報発信しましょう。
ユーザーの熱量やタイミングによって参加されるかどうかは分からないので、イベントは定期的に開催し、チャンスを逃さないようにしましょう。
SNSで情報発信をして、イベントの参加申込みはDMを受け取るとか、自社ホームページの申込みフォームに誘導するなどしましょう。
MA(マーケティング・オートメーション)ツール
MA(マーケティング・オートメーション)ツールは、ユーザー個別の行動を解析するツールとして、導入する工務店が増えています。
メルマガを配信する機能もあるので、見学会や相談会の案内をするにも有用です。
Googleアナリティクスなどの解析ツールは、ユーザー全体の行動履歴を分析しますが、MAツールは、メールアドレスなどユーザーそれぞれを個別のものとして認識し、どのユーザーがメルマガをクリックしたか、ホームページにいつ来訪し、どんなコンテンツを閲覧したかを個別の行動を分析できます。
メルマガをクリックしたユーザー、ホームページを5ページ以上閲覧したユーザーなど、条件を絞り込んで抽出することができます。
熱量の高いユーザーに絞り込んで、個別にメールを送ることもできますし、電話をかけてイベントの案内をすることができます。
すべての見込み客にアプローチしようとすると、うっとおしいなと思われたり、無碍な断られ方をしてストレスを感じたりしますが、興味を持ってくれているユーザーに絞り込んでアプローチすることができるので、ムダな労力を省くことができます。
特に、見学会や相談会などのイベントにアプローチするには、便利なツールと言えるでしょう。
【比較検討】選択肢に残る
『行動』フェーズを経験したユーザーが、次に進むステップが『比較検討』です。
会ってみた工務店を『比較検討』し、家を建てたいと思える工務店かどうかを判断するフェーズと言えます。
初回面談がとても重要で(この会社じゃないな・・・)と思われたらおしまいです。
建てている家がユーザーの要望や好みと合わないならともかく、営業マンが嫌われて商談が消えるケースもあるので要注意です。
初回面談のあと、次のアポが取れプラン作成など具体的に『比較検討』の対象になる会社は3~5社くらいが一般的でしょう。
ユーザーに選んでもらうための施策やタッチポイントについて考えましょう。
このフェーズで期待する成果
- 初回面談で、ユーザーの心をガッチリ掴む
- ユーザーの選択肢に残り続ける
オンライン |
オフライン |
|
|
提案資料
注文住宅を検討しているユーザーは、何社かの工務店から話をきいているでしょう。
打ち合わせの際に使われる間取り図やパースなどの提案資料も、比較検討の対象となるでしょう。
ユーザーの想いやこだわりを反映できるかという提案力、この会社に自分の夢である家づくりを任せたいと感じられるかという安心感を伝えたいところです。
クチコミサイト
住宅業界はクレーム産業とも言われるので、ユーザーが失敗したくない、後悔したくないと不安になるのも当然でしょう。
ネット上には、工務店やハウスビルダーごとに建てたユーザーの声を集めたクチコミ情報サイトがあります。
この工務店で頼もうかと迷っているけれど、本当に契約して大丈夫か・・・という確認のために見ているユーザーも多いでしょう。
ユーザーの投稿が中心となるサイトなので、なかなか自社の意見は反映しづらいですが、自社に対してどのような意見やクチコミが挙がっているのかを確認しておきたいところです。
【購入】選ばれ、1社に残る
プランを提出し、最終的に家づくりは1社に絞られます。
『行動』フェーズから『比較検討』に進むときには、消去法で絞られることが多いようです。
しかし、『購入』フェーズに進むときには、提案を進めている各社の中から1番の会社が選ばれるでしょう。
営業力・提案力の差が表れますが、ユーザーが感じている会社の印象を確認するため、ホームページやクチコミサイトなどが利用されます。
このフェーズで期待する成果
- 最後の1社に残り、契約してもらう
オンライン |
オフライン |
|
|
自社ホームページ
「(会社名)+評判」や「(会社名)+クレーム」などのキーワード検索をして、安心できる会社かどうかを確認しましょう。
第三者が運営するサイトの場合、思いどおりに修正することは難しいですが、自社ホームページは更新可能です。
検索結果に表示されるようコンテンツを作成し、ユーザーに安心してもらえる情報を出しましょう。
【拡散】人に勧めたくなるほどの満足
SNSが普及し、個人ユーザーの影響力は大きくなりました。注文住宅を建てる工務店にとっても、無視できないものとなっています。
『購入』いただいたユーザーに『拡散』フェーズに進んでもらうためには、顧客満足が必須です。
契約したときのユーザーの期待を上回る顧客体験がしていただけるよう、施工中、施工後の対応もたいせつです。
その体験を次のお客様のために協力いただけるような人間関係を築くこと、インタビューなどによってコンテンツ化すること、顧客が自らSNSに投稿したり、友人知人に紹介したりするよう行動を促すことで、自社の実績を『拡散』しましょう。
このフェーズで期待する効果
- アンケートやインタビューに協力いただき、媒体での掲載許可をもらう
- 自社で家を建てたことを、友人知人に紹介してもらう
- SNSに投稿してもらう
- Googleマイビジネスにて、クチコミ評価を投稿してもらう
オンライン |
オフライン |
|
|
クチコミ、紹介
拡散する経路はいろいろありますが、友人知人によるクチコミ・紹介は最も強力です。
特に、家を建てる時期は30歳前後のユーザーが多く、感性も近いのでクチコミが広がりやすいでしょう。
家を建てた後のお客様に、引っ越しをお知らせするセンスの良いカードを作って送料を負担してあげるなど、友人知人に家を建てたことを紹介するキッカケをつくるのもいいでしょう。
アンケート、インタビュー
アンケートやインタビューに協力いただき、ホームページや事例紹介のコンテンツ化をしましょう。
施工実績は、たいせつな資産です。
できれば写真撮影の許可をとり、カメラマンやライターに依頼してインタビューまで行いたいです。質の高いコンテンツをつくるには時間がかかりますが、将来の集客に活きてきます。
SNS(Instagram、LINE、Facebook、など)
施工中の写真や建ててからの生活をSNSに投稿し、拡散してもらいたいです。
お客様との人間関係を築き、会社のファンづくりがベースとなります。
社名でハッシュタグをつけてもらうようお願いできるほどの関係が理想です。
ハッシュタグが付けられた投稿数を定期的に記録しておくことで、認知につながっているかを定量的に確認できるでしょう。
Googleマイビジネス
Googleマイビジネスのクチコミ評価を重視するユーザーが増えています。
『比較検討』や『購入』フェーズのユーザーにとって、実際に家を建てた人のコメントや評価は信頼性が高く参考にされます。競合会社のクチコミの数・評価を確認し、優位性を築きたいところです。
ユーザーから投稿されたクチコミは基本的に削除できません。
なんらかの理由で悪い評価があったら、それを打ち消すほどのいい評価をたくさん集めるのが一般的です。
Googleマイビジネスには、クチコミの投稿画面へワンクリックでたどり着けるURLが発行できる機能があります。
QRコードをつくっておけば、お客様にその場でスマホから投稿してもらうことができるのでお勧めです。
まとめ
工務店の集客方法をまとめましたが、いかがでしたか?
さまざまな集客手法や施策がありますが、戦略があっての戦術です。
集客のポートフォリオを考えて、期待する時期も考えながら投資を行いましょう。
マーケティング・ファネルを使うと、フェーズごとに課題と施策が絞れます。
他社の成功事例を参考にするにも、ファネルに当てはめて考えると何のためにやるのかが明確化できるので、効率よく進められます。
本記事で紹介したものは、既に行っている施策もあれば、検討していた施策もあるかもしれません。
1つずつチェックいただき、オンラインとオフラインの集客手法を組み合わせて、自社にあった施策を行いましょう。
皆さまの効率の良い集客にご活用いただければ幸いです。