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藤井風の平成すぎる特設サイトに衝撃。建築会社のイベントページにも必要な「人を動かす」発想
公開日:2026/09/10
最終更新日:2026/09/10
こんにちは。工務店、リフォーム会社に特化したホームページ制作・ホームページ集客支援のゴッタライドです。
「ホームページって、きれいでオシャレに作ることが正解なんだろうか?」
かっこいいホームページにしてください、お洒落なサイトがいいですと注文してくる建築会社さんが多いですが、それって本当に正解なのでしょうか?今回は、先日発表された藤井風さんのライブ告知と特設サイトを題材に、建築会社のイベント集客やホームページづくりに何を活かせるのかを考えてみたいと思います。
※最初にお伝えしておくと、藤井風さん側が実際にどのような意図やマーケティング戦略でこの特設サイトを制作したのか、私たちには分かりません。また、このサイトをそっくりそのまま真似すればいいと言いたいわけでもないです。この記事でお伝えする内容は、「藤井風さんはこういう戦略を取った」と断定するものではなく、公開されたサイトやその反響を見て、建築会社のWeb集客を支援している私たちなら、ここから何を学ぶか?という視点で考えたものです。
そのため、実際の制作意図とは異なる可能性がありますが、一つのWeb集客・イベント集客の事例として、建築会社の皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
東京ドームなのに平成すぎる藤井風の特設サイト
今回の「藤井風 ピアノリサイタル」の特設サイトは、公開直後からSNSなどで大きな話題になりました。
「平成感がすごい」
「公民館のチラシみたい」
「偽物かと思った」
そんな反応が出るほど、一般的なアーティストの特設サイトとは違うデザインになっています。実際、この記事を書く私も、Instagramでリサイタルの投稿を見て、「藤井風さん、どうしちゃったの…(笑)そうきたか(笑)」と驚きと同時に「これは面白いな」と、Web集客に関わる人間としてかなり感心しました。
◎藤井風ピアノリサイタル特設サイト↓
https://hehn.fujiikaze.com/fpr/
◎藤井風ピアノリサイタルInstagram↓
https://www.instagram.com/p/DdDQTZES50q/
こういう昭和・平成を感じるサイトは、古い建築会社さんとかではありがちですが、ちゃんとスマホ対応サイズにも対応できているところにも関心です。
なぜ、藤井風の特設サイトはここまで話題になったのか?
では、なぜこれほどまでに、このやり方が人の目を引いたのか。建築会社のWeb集客を支援する私たちの視点から見ると、単純に「レトロなデザインだったから」だけではないように感じます。
「東京ドーム公演なら、きっとカッコいいはず」という予想を裏切った
まず大きいのが、見る人が無意識に持っているイメージとのギャップです。
今回の会場は東京ドーム。しかも藤井風さんといえば、国内だけでなく海外でも活動するアーティストです。そんなアーティストが東京ドームで開催する公演の特設サイトと聞けば、どんなものを想像するでしょうか。
大きなアーティスト写真。
洗練されたタイポグラフィ。
余白を大胆に使ったレイアウト。
スクロールに合わせて動くアニメーション。
そんな「カッコいい特設サイト」を想像した人も多かったのではないでしょうか。
ちなみに、藤井風さんの3個下のVaundyさん、東京ドーム含むドームライブのサイトはこんな感じでした。
◎Vaundyドームライブサイト
https://member.vaundy.jp/feature/dome_tour_2026
こちらはこちらで、とても魅力的なサイトです。
ビジュアルから色使い、文字、演出までVaundyさんらしい世界観が統一されていて、ページを開いた瞬間からライブへのワクワクが感じられるでしょう。情報量も多く、公演情報だけでなく、ライブへの期待を高めて「行ってみたい」と思わせるようなサイトになっています。
おそらく多くの人が「人気アーティストのドーム公演の特設サイト」と聞いて想像するのは、こうした方向性ではないでしょうか。
ところが、今回の藤井風さんは全然違います。
今回のピアノリサイタルの特設サイトを開くと、その予想を気持ちいいくらい裏切られます。「え、これ本当に公式?」思わずそう確認したくなるほどです。私もまんまと確認しにいろんな媒体を見まくりました。
この「思っていたのと違う」こそが、今回のサイトが人の目を引いた大きな理由の一つなのではないかと思います。
「東京ドーム」と「公民館っぽさ」のギャップ
ここが非常に面白いところです。(早く建築会社の話をしてくれと思う方もいるかと思いますが、もう少しお付き合いください)
もし、もともと小さな地域イベントのサイトだったら、同じデザインでもここまで話題にならなかったかもしれません。東京ドームという巨大な会場と、手作り感のあるレトロなサイト。この組み合わせに大きなギャップがあります。
実際、SNSでも「近くの市民館開催テイスト」「東京ドームっぽくない」といった反応が出ています。人は、予想通りのものを見ると、そのまま通り過ぎてしまうことがあります。一方、「え、何これ?」という違和感があると、一度立ち止まります。
今回のサイトや告知のビジュアルには、その「立ち止まらせる力」があったのではないでしょうか。
「何これ?」と思わせた時点で、すでに人の感情が動いている
Web集客を考えるうえで、この「立ち止まってもらう」というのは非常に重要です。
私たちは毎日、たくさんの情報を目にしています。Instagramを開けば投稿や広告が流れ、Googleで検索すればたくさんのWebサイトが表示されます。そのすべてをじっくり見るわけではありません。ほとんどの情報は、数秒で、「見る」「見ない」と判断されます。
だからこそ、まず必要なのは興味を持ってもらうことです。今回の藤井風さんのサイトを見た人は、「ニセモノかと思った」という反応も紹介されています。でも、Web集客という視点で見ると、この反応はとても興味深いものです。
「何これ?」と思った。
もう少し見てみた。
誰かに教えたくなった。
SNSで話題になった。
ニュースにも取り上げられた。
結果として、特設サイトそのものが話題の対象になっています。通常、イベントの特設サイトは「イベントについて知るための場所」です。ところが今回は、「イベントを紹介するサイト」そのものが、人にイベントを知ってもらうきっかけにもなっている。
ここが、建築会社のWeb集客を考えるうえでも非常に面白いポイントだと思います。
もちろん、藤井風さんほどの人気アーティストであれば、このような話題づくりをしなければチケットが売れない、というわけではないでしょう。むしろ、チケットを取ること自体が難しいほど人気がある中で、告知や特設サイトまで含めて「なんだこれ(笑)」とファンを楽しませてくれる。
イベントは、当日だけが体験ではない。知った瞬間から、すでにイベントは始まっている。(どんなピアノリサイタルが待っているのか気になりますね)
そんなことまで感じさせてくれる今回の見せ方は、建築会社のイベント集客を考えるうえでも、ヒントになるのではないでしょうか。
「きれい」よりも「覚えている」のほうが強いこともある
ここで一つ考えてみたいことがあります。
今まで見たWebサイトの中に、「すごくきれいだった」というサイトは、おそらくたくさんあると思います。では、そのサイトがどこの会社だったか、覚えているでしょうか。
これが意外と難しい。
Webサイトを制作するとき、
「もっとオシャレにしたい」
「もっと洗練させたい」
「もっと高級感を出したい」
という話になりがちです。
もちろん、デザインの品質は重要です。しかし、集客という視点で考えるなら、「きれいだった」で終わることと、「あの会社、なんか覚えてる」になることは違います。今回の藤井風さんのサイトは、少なくとも一度見たらかなり記憶に残ります。
平成の個人ホームページを思わせるデザイン。
「★★★」で囲まれた見出し。
顔文字。
表組み。
レトロな文字の動き。
そして、その会場が東京ドーム。
いくつもの要素が組み合わさって、強烈な印象を残します。
建築会社のホームページにも同じことが言える
これは建築会社のホームページでも考えてみたいところです。
きれいな施工写真。
白を基調としたデザイン。
余白を大きく取ったレイアウト。
明朝体のキャッチコピー。
一つひとつは決して悪くありません。むしろ、きれいなホームページになると思います。ただ、同じエリアの工務店を5社、10社と比較したときに、「この会社は、あの会社だ」と覚えてもらえるでしょうか。
ここは、私たちWeb制作側も改めて考えなければいけないところだと思います。
ただ奇抜なだけではなく、必要な情報はちゃんと伝えている
もう一つ、今回の特設サイトで注目したいところがあります。見た目はかなり遊んでいます。しかし、実際にページを読み進めていくと、
- 公演の見どころ
- 演目
- 開催日
- 会場
- 開場・開演時間
- チケット料金
- 席種
- チケット申し込み
- 各席種についての注意事項
など、来場を検討する人に必要な情報はしっかり掲載されています。
つまり、見た目で遊ぶことと、分かりにくくすることは別の話です。ここは非常に重要です。
目立つためだけに奇抜なデザインにして、ユーザーが欲しい情報を見つけられなければ、Webサイトとして本末転倒です。今回のサイトから私たちが学ぶべきなのは、「ダサくすればいい」「平成っぽくすればいい」ということではありません。
「どう見せれば、このイベントらしさが伝わるのか?」
「どうすれば、一度見た人の記憶に残るのか?」
「どうすれば、思わず誰かに話したくなるのか?」
そういったところまで含めてWebサイトを考えることではないでしょうか。
リフォーム会社に特化したウェブ集客支援サービスのページはこちら
Webサイトは「オシャレにすること」が目的ではない
今回の藤井風さんの特設サイトを見て、改めて考えさせられたのがここです。Webサイトを作っていると、いつの間にか、「オシャレなサイトを作ること」そのものが目的になってしまうことがあります。でも、本来の目的はそこではありません。
イベントであれば、知ってもらう。
興味を持ってもらう。
覚えてもらう。
誰かに話してもらう。
「行ってみたい」と思ってもらう。
そしてその先に、チケット購入や予約という行動があります。
これは、建築会社の完成見学会や相談会にも、そのまま置き換えて考えることができます。では、音楽のライブと建築会社の見学会には、どんな共通点があるのでしょうか。
音楽のライブと建築会社の見学会は意外と似ている
音楽業界と建築業界。扱っているものはまったく違いますが、「イベントに人を集める」という視点で考えてみると、意外と共通するところがあります。
アーティストの場合、楽曲を聴いてもらうだけでなく、SNSやYouTube、Webサイトなどを通じてアーティスト自身や音楽の世界観を知ってもらい、興味を持ってもらいます。そして、
「この人のライブに行ってみたい」
「生でこの曲を聴いてみたい」
と思った人がチケットを購入し、実際にライブ会場へ足を運びます。
会場では、画面越しでは分からなかった歌声や演奏、演出、会場の熱気などを体験する。そこでさらに好きになれば、次のライブに参加したり、グッズを購入したり、SNSで感想を投稿したり、友人におすすめしたりすることもあるでしょう。
つまり、WebやSNSだけですべてが完結するのではなく、オンラインで興味を高め、リアルな体験につなげていくという流れがあります。建築会社のWeb集客という視点から見ると、この構造はとても参考になります。
建築会社にとっての「ライブ」は、見学会や相談会
建築会社に置き換えて考えてみましょう。
工務店やリフォーム会社の場合、Instagramやホームページを見てもらっただけで、いきなり数千万円の家を契約してもらえるわけではありません。
施工事例を見てもらう。
家づくりに対する考え方を知ってもらう。
Instagramの投稿を見る。
広告やチラシでイベントを知る。
そして、
「この家、実際に見てみたい」
「この会社の人に一度話を聞いてみたい」
と思ってもらい、完成見学会やモデルハウス、相談会などへ足を運んでもらう。
そこで初めて、写真では分からなかった空間の広さや素材の質感、住宅性能への考え方、スタッフの人柄などを実際に体験してもらえます。そう考えると、こんな風に置き換えることができます。
アーティストのライブ → 建築会社の完成見学会・相談会
ライブの特設サイト → 建築会社のイベントページ
チケット購入 → 来場予約
SNS・Web広告 → Instagram・Web広告・チラシ
ライブでの体験 → 実際の建物やスタッフとのリアルな体験
もちろん、売っている商品も購入までの期間も金額も両者まったく違います。それでも、「まず知ってもらい、興味を持ってもらい、リアルな場所まで足を運んでもらう」という部分には、共通するところがあります。
イベントページは「開催概要を載せる場所」だけではない
こう考えると、建築会社のイベントページの見方も少し変わってきます。
よくある完成見学会ページには、
「○月○日開催」
「○○市完成見学会」
「完全予約制」
「LDK○帖」
「家事ラク動線」
「高気密・高断熱」
といった情報が掲載されています。
もちろん、これらは必要な情報です。でも、情報を正しく掲載しただけで、ユーザーは本当に、「休みの日に時間をつくって、この見学会へ行ってみよう」と思うでしょうか。
ここが重要です。イベントページの役割は、開催日時や場所を伝えるだけではありません。ページを見た人の気持ちを、「ふーん、見学会やるんだ」から、「これ、ちょっと見てみたい」へ変えること。
そして最終的に、「行ってみよう」まで動かすことです。
「予約ボタンを置いた」だけでは、人は予約しない
これはWeb集客では当たり前のことなのですが、意外と忘れがちです。イベントページを作って、予約フォームへのボタンを設置したからといって、人が予約してくれるわけではありません。
予約という行動の前には、知る → 気になる → 詳しく見る → 自分に関係があると感じる → 行ってみたいと思う → 予定を確認する → 予約する という、いくつもの小さな心理変化があります。
だからこそ、イベントページを作るときには、「必要な情報が載っているか?」だけでなく、「このページを見て、人の気持ちは動くだろうか?」まで考えたいところです。
藤井風さんの今回の特設サイトを見て、「何これ?」と思った人が、サイトを見て、誰かに話し、SNSで共有する。その表現方法をそのまま建築会社が真似する必要はありません。ただ、「人の感情が動けば、その先に行動が生まれる」この考え方は、建築会社のイベント集客でも同じです。
建築会社のイベントページは「日時を伝えるだけ」では弱い
ここまで「音楽のライブ」と「建築会社の見学会」を置き換えて考えてきました。では、実際に建築会社の完成見学会や相談会のイベントページを見てみるとどうでしょうか。
もちろん会社によってさまざまですが、よく見かけるのが「必要な情報はちゃんと載っている。でも、行きたくなる理由が弱い」というイベントページです。
「○月○日、完成見学会開催!」だけでは人は動きにくい
たとえば、こんなイベントページです。
○○市 完成見学会開催!
開催日:○月○日(土)・○日(日)
時間:10:00~17:00
場所:○○市○○町
完全予約制
【今回のお家の見どころ】
・開放感のあるLDK
・家事ラク動線
・たっぷり収納
・高気密・高断熱
・自然素材を使った内装
必要な情報は一通り入っています。決して間違ったイベントページではありません。でも、一度ユーザーの立場になって考えてみてください。「これを見て、せっかくの休日に予定を空けて、わざわざ見学会へ行こうと思えるだろうか?」ということです。
建築会社側にとって完成見学会は大きなイベントですが、ユーザーにとっては、休日にあるたくさんの選択肢の一つです。
買い物に行くかもしれない。
家族で出かけるかもしれない。
子どもの予定があるかもしれない。
他の住宅会社の見学会と比較しているかもしれない。
その中から時間を使って自社のイベントへ来てもらうためには、「開催しています」という情報だけでは足りません。
「家の特徴」ではなく「なぜ見に行く価値があるのか」を伝える
完成見学会になると、つい建物のスペックを並べたくなります。
「LDK20帖」
「ファミリークローゼット」
「回遊動線」
「吹き抜け」
「高気密・高断熱」
もちろん、家づくりを検討している人にとって大切な情報です。ただ、それだけではユーザーにとっての「自分が見に行く理由」にならないことがあります。
たとえば、「キャンプ好きの4人家族が、40点以上あるキャンプ用品をどう収納したのか?」という完成見学会だったらどうでしょうか。キャンプが趣味で、収納場所に困っている人なら、「それ、ちょっと見たい」となるかもしれません。
あるいは、「ウイスキー好きの夫婦が夜晩酌を愉しむためのカウンターがある家の見学会」なら、「ウイスキー好き」「晩酌が日課」「食べること、飲むことが好き」という人には、自分に関係のあるイベントになります。
つまり、「この家にはこんな設備があります」だけではなく、「あなたが抱えているこんな悩みや要望に対して、この家ではこう考えました」まで伝える。そうすることで、単なる「他人が建てた家の見学会」から、「自分の家づくりの参考になりそうな見学会」へ変わっていきます。
イベントページには「感情を一段動かす」役割がある
ここで、もう一度藤井風さんの特設サイトに戻ってみます。
今回のサイトを見た人の中には、
「何これ?」
「本当に公式?」
「懐かしい(笑)」
「誰かに見せたい」
など、さまざまな感情が生まれたと思います。ここで重要なのは、ページを見る前と見た後で、ユーザーの気持ちが少しでも変わっているかです。
完成見学会なら、「見学会をやるんだ」から、「この家はちょっと見てみたい」へ。
相談会なら、「家づくり相談会か」から、「この悩み、一度相談してみようかな」へ。
資料請求なら、「資料があるんだ」から、「これは今すぐ読んでみたい」へ。
Webサイトには、この「気持ちを一段動かす」役割があります。その一段一段が積み重なった先に、予約や問い合わせがあります。
イベントページは「広告の着地点」でもある
もう一つ、建築会社のイベント集客で忘れてはいけないのが、イベントページ単体で集客しているわけではないということです。
完成見学会を開催するなら、
Instagramで告知する。
Web広告を出す。
チラシを配る。
LINEでOB客や見込み客へ案内する。
Google検索からイベントページを見てもらう。
さまざまな入口があります。そして、その多くの人が最終的にたどり着くのがイベントページです。せっかく広告で興味を持ってもらっても、イベントページを開いた瞬間、「よくある完成見学会だな」と思われて離脱してしまったら、広告費をかけて人を集めても非常にもったいない。
だからイベントページは、広告をクリックさせることと同じくらい、その先で「行きたい」と思わせることが重要です。
広告とイベントページを別々に考えない
ここでありがちなのが、
「Instagram広告は広告担当」
「チラシはデザイナー」
「イベントページはWeb担当」
というように、それぞれを別々に考えてしまうことです。でもユーザーからすれば、全部つながっています。
広告を見て、「これ気になる」と思った。
ページを開いて、「やっぱり面白そう」と思った。
施工事例も見て、「この会社なら一度行ってみてもいいかも」と思った。
そして予約する。
だから本来は、イベント企画 → イベント名 → キャッチコピー → チラシ → Instagram → Web広告 → イベントページ → 予約 まで、一つの流れとして考える必要があります。
「このページ、誰かに送りたくなる?」まで考えてみる
そして、今回の藤井風さんの事例から、もう一つ考えてみたいことがあります。それが、「人に送りたくなるイベントになっているか?」です。
家づくりは、一人だけで検討するケースばかりではありません。たとえば妻がInstagramで見学会を見つけて、「この家、ちょっと見てみない?」と夫にLINEで送る。あるいは夫が、「この収納、うちのキャンプ道具全部入りそう(笑)」と妻に送る。
そんな小さな共有が、来場のきっかけになることもあります。だからイベントページを作ったら、一度こんな問いを投げかけてみてください。「このページを見た人は、家族や友人に送りたくなるだろうか?」そして、「送るとしたら、何と言って送るだろう?」ここまで考えると、イベント企画やページの作り方が少し変わってくるはずです。
「○○市で完成見学会開催」では、人に話す理由があまりありません。でも、
「猫5匹と暮らすために本気で考えた家」
「キャンプから帰って10分で片付けられる家」
「洗濯物を1階から2階へ運ばなくていい家」
だったら、「これ、うちにめっちゃ関係あるじゃん」と送りたくなる人がいるかもしれません。
イベントページを作るときに考えたいのは、単に「何を伝えるか」だけではなく、「どうすれば人の心が動くか」です。そして、そのためにはページのデザインだけを工夫するのでは足りません。そもそものイベント自体に、「行ってみたい」「誰かに話したい」と思える理由があるのか。これらは重要な部分ですが、しっかりと考えている会社は少ないです。
建築会社のイベントは「企画」から考え直したほうがいい
ここまでイベントページの見せ方について書いてきましたが、実はもっと手前に大切なことがあります。それが、そもそもの「イベント企画」です。
どれだけイベントページをオシャレにしても、どれだけInstagram広告のクリエイティブを工夫しても、イベントそのものに「行ってみたい理由」がなければ、集客するのは簡単ではありません。
藤井風さんの今回のピアノリサイタルも、私たちが注目したのはWebサイトだけではありません。「東京ドームでピアノリサイタル」というイベントがあり、そのイベントを伝えるための特設サイトがあり、Instagramでの告知があり、それらが一つの体験としてつながっています。
建築会社のイベント集客でも、「まず完成見学会をやる。そのあとチラシやイベントページを作る」ではなく、もう少し手前から考えてみてもいいのではないでしょうか。
「完成見学会をやる」から企画を始めない
建築会社では、新しい住宅が完成すると、「とりあえず完成見学会を開催しよう」となることがあります。もちろん、それ自体は悪いことではありません。
ただ、そこから、「○○市 完成見学会開催!」とイベント名を決め、施工写真を用意して、「開放的なLDK」 「家事ラク動線」 「たっぷり収納」と見どころを書いて、イベントページを公開する。
これだけでは、似たような完成見学会がたくさんある中に埋もれてしまう可能性があります。そこで一度、「完成見学会を開催する」ではなく、「この家だからこそできるイベントは何だろう?」から考えてみましょう。
その家の「一番面白いところ」はどこ?
一軒の家には、その家を建てた家族ならではの背景があるはずです。
なぜ家を建てようと思ったのか。
今までの暮らしで何に困っていたのか。
休日はどんなふうに過ごしているのか。
家づくりで絶対に譲れなかったことは何だったのか。
設計士やコーディネーターと、どんなことを話し合ったのか。
その中から、「この家で一番、人に話したくなることは何だろう?」を探します。
たとえば、「3LDK+土間収納の家」だけでは、よくある住宅情報に見えるかもしれません。でも実際には、「キャンプが趣味の4人家族が、40点以上のキャンプ用品を収納し、準備から帰宅後の片付けまでラクにできるよう考えた家」だったとしたら、話は変わります。
キャンプ好きの人なら、「それ、どうなってるの?」と気になるかもしれません。同じ家でも、どこを切り取って伝えるかによって、イベントの印象は大きく変わります。
「特徴」ではなく「悩み」から企画する
イベント企画を考えるときにおすすめなのが、住宅の特徴からではなく、お客様の悩みから考えることです。
たとえば、
「ランドリールームのある家」ではなく、「洗う・干す・しまうを最短で終わらせたい共働き夫婦が考えた家」
「大容量収納のある家」ではなく、「片付けても片付けてもリビングが散らかる家族が考えた収納」
「平屋の完成見学会」ではなく、「老後まで1階だけで暮らしたい夫婦が建てた30坪の平屋」
という具合です。
住宅会社側からすると「ランドリールーム」「収納」「平屋」は立派な特徴です。でもユーザーが最初から欲しいのは、「ランドリールーム」という設備そのものではないかもしれません。
本当に解決したいのは、「毎日の洗濯をラクにしたい」「散らからない家にしたい」「将来も暮らしやすい家にしたい」という悩みです。その悩みとイベントを結びつけることで、「このイベント、自分に関係あるかも」と思ってもらいやすくなります。
「誰でも来てください」は、結果的に誰にも刺さらないことがある
完成見学会を開催するとなると、できるだけ多くの人に来てもらいたくなります。だから、「これから家づくりを検討される方はぜひ!」と広く呼びかけたくなります。でも、ターゲットを広げれば広げるほど、伝える内容もぼんやりしやすくなります。
たとえば、「家事動線も、収納も、デザインも、性能もこだわった家です!」と言われるより、「共働きで、平日の家事に時間をかけたくない夫婦へ」と言われたほうが、該当する人は「私たちのことだ」と感じるかもしれません。
全員に刺さるイベントを作ろうとするのではなく、「このイベントは、誰が見たら一番テンションが上がるだろう?」と考えてみる。これはイベントページのキャッチコピーやWeb広告を作るときにも、そのまま使える考え方です。
企画が決まれば、広告もチラシもイベントページも変わる
そして、イベントの切り口が明確になると、その後の集客施策も作りやすくなります。
たとえば、「キャンプ好き家族のための家」という企画が決まったとします。そうすれば、Instagram広告では土間収納やキャンプギアを見せる。チラシでは、「キャンプから帰ったあとの片付け、面倒じゃないですか?」と問いかける。
イベントページでは、単に収納量を説明するのではなく、
「準備する」
↓
「車に積み込む」
↓
「キャンプへ行く」
↓
「帰宅する」
↓
「汚れた道具を洗う」
↓
「乾かす」
↓
「収納する」
という実際の生活動線を紹介する。さらに施工事例では、なぜこの間取りになったのかまで詳しく伝える。
こうすると、企画 → 広告 → イベントページ → 実際の見学会まで、伝える内容が一本につながります。単に「オシャレな広告を作ろう」「イベントページをカッコよくしよう」と考えるよりも、ずっと施策を考えやすくなります。
「普通の完成見学会」から一歩抜け出す
建築会社のイベント集客で必要なのは、必ずしも奇抜な企画ではありません。無理に面白くする必要もありません。大切なのは、「このイベントには、わざわざ行く理由があるか?」ということです。
「完成したから見せる」のではなく、「この家の○○を、同じ悩みを持っている人に見てほしい」まで考える。そうすると、完成見学会は単なる「完成した住宅のお披露目」ではなく、特定の悩みや希望を持った人にとって、家づくりのヒントを得られるイベントになります。
そして、その企画が面白ければ、「こんな見学会あるよ」と家族や友人に送ってもらえるかもしれません。Instagramで保存もしてもらえるかもしれません。「この会社、ちょっと面白いね」と覚えてもらえるかもしれません。
藤井風さんの今回の特設サイトを見て、「じゃあレトロなサイトを作ろう」と考えるのではなく、「自分たちのイベントで、“普通こうするよね”と思い込んでいることはないだろうか?」と考えてみる。そこに、今回の事例から建築会社が学べる大きなヒントがあるように思います。
何度も言いますが、ここで注意したいこと。それは、「普通と違えばいい」「奇抜なら目立つ」という話ではありません。
リフォーム会社に特化したウェブ集客支援サービスのページはこちら
「サイトをダサくすれば目立つ」は完全に間違い
ここまで藤井風さんの特設サイトを例に、「普通とは違う見せ方」や「記憶に残ること」の重要性について考えてきました。ただ、ここで一つ誤解してほしくないことがあります。
今回のサイトが話題になったからといって、
「じゃあ、うちもあえてダサいホームページにしよう」
「レトロなデザインにすればSNSで話題になるかも」
という話ではありません。それでは、今回の事例から表面的な部分だけを真似することになってしまいます。私たちが学びたいのは「平成っぽいデザイン」ではなく、もっと根本にある考え方です。
藤井風さんと同じことをしても同じ結果にはならない
仮に、ある工務店が次回の完成見学会ページを、今回の藤井風さんの特設サイトと同じようなテイストで作ったとします。
顔文字を入れる。
文字を点滅させる。
昔のホームページのような色使いにする。
「★★★完成見学会のお知らせ★★★」と書く。
確かに、一瞬「変わったページだな」と思ってもらえるかもしれません。でも、それだけでは意味がありません。場合によっては、「ホームページが古い会社なのかな」「この会社に家づくりを任せて大丈夫かな」と思われてしまう可能性もあります。
同じ表現でも、誰が、誰に、何を伝えるために使うのかによって、受け取られ方はまったく違います。だから、表現方法だけを切り取って真似するのは危険です。
学ぶべきは「普通こうするよね」を疑ったこと
今回の事例から建築会社が学べるとしたら、ここです。「普通ならこうするよね」を、一度疑ってみること。建築業界にも、いつの間にか当たり前になっている表現がたくさんあります。
たとえば、高級住宅なら、黒を基調にする。
自然素材の家なら、ベージュやアースカラーにする。
完成見学会なら、完成した家の写真を大きく載せる。
平屋なら、「今人気の平屋」と訴求する。
子育て世帯向けなら、「家事ラク」「子育てしやすい」と伝える。
もちろん、これらが悪いわけではありません。実際に、その表現が一番伝わるケースもたくさんあります。でも、「住宅業界ではみんなそうしているから」という理由だけで決めてしまっていないでしょうか。一度そこを疑ってみるだけでも、企画の幅はかなり広がります。
「目立つこと」も目的ではない
そして、もう一つ気をつけたいのが、「オシャレにすること」が目的ではないのと同じように、「目立つこと」も目的ではないということです。
広告で派手な色を使えば、目立つかもしれません。
変わったキャッチコピーを書けば、クリックされるかもしれません。
奇抜なイベントページを作れば、SNSで話題になる可能性もあります。
でも、その先で、「思っていた会社と違った」「自分には関係なかった」となってしまえば、集客にはつながりません。建築会社が本当に集めたいのは、単なるアクセス数ではなく、自社の家づくりに興味を持ってくれる人です。
だから、目立つ → 興味を持つ → 内容を理解する → 共感する → 行ってみたいと思う → 予約するまでがつながっている必要があります。「目立ったから成功」ではありません。
まず考えるべきは「誰に、どう感じてほしいか」
では、イベントのデザインや見せ方を決めるときに、何から考えればいいのでしょうか。私たちなら、最初に考えたいのは、「誰に見てほしいのか」そして、「その人に、どう感じてほしいのか」です。
たとえば、初めて家づくりをする30代の子育て世帯に来てもらいたいのであれば、「住宅会社のイベントって営業されそうで怖い」という不安があるかもしれません。それなら、カッコよさよりも、「気軽に行けそう」と思ってもらえる見せ方のほうがいいかもしれません。
一方で、設計や素材に強いこだわりを持つ人に来てもらいたいのであれば、「この会社、かなり細かいところまで考えているな」と感じてもらえるように、設計意図やディテールをしっかり見せるほうが効果的かもしれません。
住宅性能を重視する人がターゲットなら、「なんとなく暖かそう」ではなく、具体的な数値や施工方法、考え方まで詳しく説明したほうが響くでしょう。
つまり、正解のデザインはターゲットによって変わります。
「ブランドらしさ」は、見た目だけではない
ここで、ブランドについても少し考えてみたいと思います。「ブランドを大切にする」と聞くと、
ロゴの色を統一する。
決められたフォントを使う。
写真のトーンを揃える。
サイト全体のデザインを統一する。
といったことをイメージしがちです。
もちろん、それもブランドづくりの一つです。でも、ブランドは見た目だけではありません。
どんな家をつくっているのか。
どんな考え方でお客様と向き合っているのか。
スタッフはどんな人たちなのか。
何を大切にして、何をやらない会社なのか。
こうしたものも全部、その会社らしさです。
だからイベントによって、いつものホームページとは少し違う見せ方をしたとしても、そこにその会社らしい考え方が通っていれば、必ずしもブランドから外れているとは限りません。
むしろ、
「この会社だから、この企画なんだ」
「この会社だから、この見せ方なんだ」
と思ってもらえることのほうが重要なのではないでしょうか。
藤井風さんの「見た目」を真似するのではなく「問い」を持ち帰る
今回の藤井風さんの特設サイトから、建築会社が持ち帰るべきなのはデザインそのものではありません。持ち帰りたいのは、「本当に、いつものやり方が一番いいのだろうか?」という問いです。(あくまで独自の見解です)
完成見学会だから、このデザイン。
工務店だから、この写真。
住宅会社だから、このキャッチコピー。
競合もやっているから、自社も同じようにする。
そこから一度離れて、
「今回のお客様に一番伝わる方法は何だろう?」
「このイベントの面白さを一番表現できる方法は何だろう?」
「どうしたら『ちょっと行ってみたい』と思ってもらえるだろう?」
と考えてみる。
その結果、いつも通りのシンプルでオシャレなデザインが最適なら、それでいいのです。
逆に、もっと親しみやすくしたほうがいいかもしれない。
文字をたくさん読ませたほうがいいかもしれない。
スタッフを前面に出したほうがいいかもしれない。
あえて住宅の完成写真をメインにしないほうがいいかもしれない。
「普通と違うことをする」のが正解なのではなく、「目的から逆算した結果、その表現になった」と言えることが大切です。
建築会社がイベントページを作る前に考えたい5つのこと
では実際に、完成見学会や相談会を開催するとき、何から考えればいいのでしょうか。イベントページを制作する前に、最低でも次の5つは整理しておきたいところです。
① 誰に来てほしいのか
まず最初に決めたいのが、今回のイベントに誰に来てほしいのかです。「家づくりを検討している人」だけでは、まだ少し広すぎます。
たとえば、
「土地を探し始めたばかりの30代子育て世帯」
「平屋を検討している夫婦」
「共働きで家事の負担を減らしたい家庭」
「住宅性能を重視して工務店を比較している人」
「築30年以上の家をリフォームするか建て替えるか迷っている人」
など、同じ住宅検討者でも状況や悩みはまったく違います。
ターゲットが違えば、当然、響く言葉も見せるべき情報も変わります。「誰でもいいから来てほしい」ではなく、「今回、一番来てほしいのは誰か?」まずはここを決めることが、イベント企画のスタートです。
② その人は、今どんなことで困っているのか
次に考えたいのが、ターゲットの悩みです。建築会社側は、どうしても「この家の特徴」から考えてしまいがちです。
「吹き抜けがあります」
「ランドリールームがあります」
「大容量のファミリークローゼットがあります」
「UA値は○○です」
もちろん、それらも大切です。
ただ、ユーザーが最初に考えているのは、設備やスペックではないかもしれません。
「今の家が寒い」
「洗濯物を干して、取り込んで、2階まで運ぶのが面倒」
「子どもの物が増えて、リビングがいつも散らかっている」
「土地があまり広くないけれど、平屋を建てられるのか分からない」
「住宅会社が多すぎて、何を基準に選べばいいのか分からない」
こうした生活の中にある困りごとから考えてみます。
そして、「今回のイベントでは、その悩みに対して何を見せられるのか?」までつなげてみる。そうすると、イベントの訴求がかなり具体的になります。
③ 何を見たら「行ってみたい」と思うのか
ターゲットと悩みが決まったら、次は、「その人は何を見たら、わざわざ足を運びたいと思うだろう?」と考えます。ここで重要なのが、Webサイト上ですべてを説明しきる必要はないということです。
むしろ、
「これ、実物はどうなっているんだろう?」
「写真だけじゃ分からないな」
「自分たちの場合だったらどうなるんだろう?」
という、実際に見たり聞いたりしたくなる余白をつくることも大切です。
たとえば、「20帖のLDKがあります」だけではなく、「20帖なのに、数字以上に広く感じる。その理由を現地で体感してください」と伝える。
「高断熱住宅です」だけではなく、「エアコン1台で家の中はどこまで快適になる?実際の室温を体感できます」とする。
「収納が充実しています」ではなく、「4人家族の荷物を、どこに・何を・どれだけ収納しているのか、実際にご覧いただけます」とする。
イベントページで大切なのは、家の情報を全部見せることではなく、「これは現地で確かめてみたい」という理由をつくることです。
④ 何を覚えて帰ってほしいのか
これは意外と見落とされがちですが、かなり重要です。完成見学会に来てもらうこと自体がゴールではありません。見学会が終わったあとに、「あの会社って○○だったよね」と何を覚えてもらいたいのかまで考えてみます。
たとえば、
「あの会社、収納の考え方がすごく具体的だった」
「あの工務店、性能について質問したらものすごく詳しかった」
「スタッフさんが話しやすかった」
「デザインだけじゃなく、暮らし方まで考えて設計してくれる会社だった」
「リフォームと建て替えを公平に比較してくれた」
など。
住宅会社を検討しているユーザーは、自社だけを見ているとは限りません。
土曜日にA社、日曜日にB社。
翌週にはC社のモデルハウス。
その間にもInstagramやホームページで何社もの情報を見る。
そんな状況で最終的に思い出してもらうためには、「自社=○○」という記憶を残せるか
が重要になります。イベントページを作る段階から、「このイベントを体験した人に、自社の何を一番覚えて帰ってもらうか?」まで考えておきたいところです。
⑤ 最後に、どんな行動をしてほしいのか
そして最後が、イベントを見た人に何をしてほしいのかです。イベントページなら、「来場予約をしてほしい」が一つのゴールでしょう。
ただ、全員がその場ですぐ予約するとは限りません。まだ家づくりを始めたばかりなら、
施工事例をもっと見てもらう。
Instagramをフォローしてもらう。
資料をダウンロードしてもらう。
別のイベントを見てもらう。
という行動でもいいかもしれません。
また、実際にイベントへ来場した後なら、
個別相談へ進んでもらう。
土地探しについて相談してもらう。
資金計画をする。
次の見学会へ来てもらう。
など、次の行動があります。
つまり、イベントページを作って予約ボタンを置いたら終わりではないということです。
「このページを見たあと、次に何をしてほしい?」
「イベントへ来てもらったあと、次は何につなげたい?」
まで設計しておく。これがWeb集客では重要です。
この5つが決まってから、デザインを考える
ここまで整理して、ようやく、「どんな写真を使おう?」「どんなキャッチコピーにしよう?」「どんなデザインにしよう?」を考えます。
順番としては、
誰に来てほしい?
↓
その人は何に困っている?
↓
何を見たら行きたくなる?
↓
何を覚えてほしい?
↓
どんな行動をしてほしい?
↓
じゃあ、それを伝えるためにどう見せる?
です。
これが逆になって、「とりあえずオシャレなページを作ろう」から始まってしまうと、見た目はきれいでも、誰に何を伝えるページなのか分からなくなってしまいます。
Webサイトのデザインに唯一の正解があるわけではありません。藤井風さんのようなレトロな見せ方がいい場合もあれば、Vaundyさんのように世界観を全面に出した見せ方がいい場合もある。建築会社だって同じです。
シンプルで洗練されたページが合う会社もあれば、スタッフの人柄を前面に出したほうがいい会社もある。数字やデータをたくさん見せたほうがいいイベントもあれば、施主のストーリーをじっくり読ませたほうがいいイベントもあるでしょう。
大切なのは、流行っているデザインに合わせることではありません。
「この会社だから、この見せ方」
「このイベントだから、この伝え方」
になっていることです。
「この会社だから、この見せ方」ができているか
もう一つ考えてみたいのが、その見せ方に「その会社らしさ」があるかということです。
今回の藤井風さんの特設サイトがこれだけ印象に残ったのも、単にレトロなデザインだったから、というだけではないです。もしまったく同じサイトを、知らないアーティストが突然公開していたら、受け取り方は違っていたかもしれません。
つまり、デザイン単体ではなく、「誰がそれをやっているのか」まで含めて一つの表現になっているように感じます。これは建築会社にも通じる話です。
「どこかで見た工務店」になっていないか
建築会社のホームページを見ていると、本当にきれいなサイトが増えました。
施工写真もきれい。
デザインもきれい。
スマートフォンでも見やすい。
数年前と比べても、建築会社のWebサイト全体のクオリティは高くなっていると感じます。一方で、きれいになればなるほど、「あれ、この会社って何が特徴だったっけ?」となることもあります。
競合と同じような写真、同じようなコピー、同じようなデザインになれば、ユーザーからすると比較する材料が少なくなってしまいます。
「自社らしさ」は無理につくるものではない
では、「他社と違うことをしなければ」と考えて、変わったキャッチコピーを作ったり、奇抜なデザインにしたりすればいいのでしょうか。もちろん、それも違います。実は、その会社らしさは、すでに会社の中にあることが多いです。
たとえば、社長が住宅性能の話を始めると止まらない。これも立派な特徴です。
設計士がお客様の生活動線をものすごく細かくヒアリングする。これも特徴です。
現場監督や大工さんとの距離が近い。OBのお客様からリフォームの相談がよく来る。狭小地の設計が得意。古い家を壊さずに活かすことにこだわっている。犬や猫と暮らす家の施工経験が多い。などなど…。
会社側からすると、「それって普通じゃない?」と思っていることでも、他社から見れば全然普通ではないことがあります。むしろ、長く続けている会社ほど、自分たちにとって当たり前になりすぎて、強みに気づいていないことがあります。
施工写真だけでは「会社らしさ」は伝わりきらない
特に建築会社では、ホームページやInstagramの中心が施工写真になりやすいです。住宅という商品を扱っている以上、当然のことです。ただ、ユーザーが住宅会社を選ぶ理由は、完成した建物の見た目だけではありません。
同じように見える間取りでも、
なぜ、その間取りにしたのか。
どんな要望があったのか。
設計中に何に悩んだのか。
プロとして何を提案したのか。
予算との兼ね合いをどう考えたのか。
完成後、お客様の暮らしがどう変わったのか。
そこまで伝えると、初めてその会社の考え方が見えてきます。
たとえば同じ「ランドリールーム」でも、
A社は家事時間を短縮するためにつくったのかもしれない。
B社は共働き夫婦が夜に洗濯することを考えてつくったのかもしれない。
C社は花粉症のお客様が外干しをしなくてもいいようにつくったのかもしれない。
完成写真だけなら似て見えても、そこに至る考え方は会社によって違います。この「なぜ?」の部分こそ、Webサイトで伝えたい情報です。
イベントごとに「見せ方」を変えてもいい
そして、今回の藤井風さんのサイトから、もう一つ感じたのがこれです。毎回、同じ見せ方をしなくてもいい。
建築会社では、コーポレートサイト全体のブランドイメージを統一することはもちろん大切です。ただ、完成見学会や相談会まで、すべて同じトーンにする必要があるとは限りません。
たとえば、
子育て世帯向けのイベントなら、少し親しみやすくする。
設計好きの人に来てもらいたい見学会なら、図面や設計意図を前面に出す。
住宅性能の相談会なら、数値や比較表をしっかり見せる。
古民家リノベーションなら、建物の歴史や昔の写真を使う。
OB向けリフォーム相談会なら、普段より少し身近で気軽な雰囲気にする。
「今回、誰に何を伝えるのか」に合わせて表現を変える。それでも、根っこにある会社の考え方が変わっていなければ、その会社らしさは失われません。
ブランドとは「毎回同じ見た目にすること」ではない
Web制作では「ブランドを統一しましょう」「一貫性を持ちましょう」という話をよくします。もちろん、ロゴや色、フォント、写真のトーンなどを一定にすることは大切です。ただ、それだけがブランドではありません。
たとえば、
「お客様の話をとことん聞く」
「性能について曖昧な説明をしない」
「できないことは、できないとはっきり言う」
「建てたあともずっと付き合う」
「地域の職人と家をつくる」
こうした会社として大切にしている姿勢もブランドです。
だから、ブランドを守る=毎回同じようなデザインにするのではないと思います。むしろ、イベントごとに表現方法が変わっても、「やっぱり、この会社らしいな」と感じてもらえるほうが、強いブランドなのかもしれません。
「競合と違うもの」を探すより「自社にしかないもの」を掘る
ホームページのリニューアルやイベント企画の打ち合わせをすると、「他社と差別化したい」という話がよく出ます。
そのとき、競合サイトを見て、
「A社はこれをやっている」
「B社はこのデザイン」
「じゃあ、うちは違うことをしよう」
と考えたくなります。
でも、それだけでは「他社の逆」をやっているだけです。まず探したいのは、競合との違いではなく、自社のお客様が、なぜ自社を選んでくれたのか。
自社のスタッフが、仕事で何を大切にしているのか。
どんな家づくりなら、他社より熱く語れるのか。
どんなお客様の悩みなら、自信を持って解決できるのか。
そこを掘っていく。
すると、その会社だから言える言葉、その会社だから作れるイベント、その会社だからできる見せ方が見えてきます。今回の藤井風さんの特設サイトを見て、私たちが建築会社のWeb集客に持ち帰りたいのも、まさにそこです。藤井風さんのようなサイトを作ることではありません。「普通ならこうする」という正解らしきものに合わせる前に、「自分たちなら、どうする?」と一度考えてみること。
オシャレにすることでも、奇抜にすることでもなく、「この会社だから、この見せ方なんだ」と言えるWebサイトをつくる。それが結果として、他社との違いになり、ユーザーに覚えてもらう理由にもなっていくのではないでしょうか。
リフォーム会社に特化したウェブ集客支援サービスのページはこちら
まとめ|心を動かさなければ、人は動かない
今回、藤井風さんのピアノリサイタル特設サイトを見て、Web制作に関わる私たち自身も、改めて考えさせられました。Webサイトを作る本当の目的は「オシャレなサイトを作ること」ではありません。
見てもらう。
興味を持ってもらう。
覚えてもらう。
誰かに話してもらう。
「行ってみたい」と思ってもらう。
そして、実際に行動してもらう。
集客という視点で考えるなら、そこまでつながって初めてWebサイトが役割を果たしたと言えるのではないでしょうか。「建築会社なら普通こうするから」という理由だけでやっているのであれば、一度立ち止まって考えてみてもいいかもしれません。
今回のイベントは誰に来てほしいのか。
その人は何に悩んでいるのか。
何を見たら「行ってみたい」と思うのか。
自社の何を覚えて帰ってほしいのか。
どうしたら家族に「これ見て」と送りたくなるのか。
そこから逆算した結果、シンプルでオシャレなページになるなら、それが正解です。
逆に、文字をたくさん読ませるページになってもいい。
スタッフを前面に出してもいい。
図面だらけでもいい。
いつものブランドサイトとは少し違う表現に挑戦してもいい。
大切なのは、「なぜ、この見せ方なのか」を説明できることだと思います。
最後に、完成見学会や相談会のページを公開する前に、一つだけ確認してみてください。
「このページを見た人の感情は、見る前と何か変わっただろうか?」
「見学会をやるんだ」から、「ちょっと気になる」へ。
「ちょっと気になる」から、「詳しく見てみたい」へ。
そして、「実際に行ってみたい」へ。
人は、ページがオシャレだから予約するわけではありません。そこに自分との接点を感じたり、面白そうだと思ったり、悩みが解決できそうだと期待したりするから、次の行動へ進みます。
このブログを読んで少しでも参考になれば幸いです。
ゴッタライドでは、工務店・リフォーム会社・塗装会社など、建築会社に特化してホームページ制作やWeb集客を支援しています。
「完成見学会を開催しても、なかなか予約が入らない」
「毎回同じようなイベント告知になっている」
「Web広告やInstagramからイベントページへ誘導しているけれど、反響につながらない」
「自社らしさをWebでどう表現すればいいか分からない」
そんなお悩みがあれば、イベントページだけを見るのではなく、誰に・何を・どう伝え、どう行動してもらうのかというところから一緒に考えます。「うちのWeb集客も、いつものやり方のままでいいのかな?」そう思ったら、ぜひ一度ゴッタライドにご相談ください。
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