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いま、住宅会社がコロナ対策としてすべきこと

公開日:2020/04/23 / 最終更新日:2020/05/14

コロナショックにより、先行きが不透明な状況が続いています。

 

消費マインドの冷え込みによる反響の減少、商談の長期化が起きています。

施工現場においても、大手ゼネコンでは緊急事態宣言終了まで現場を閉所している折、建築業だったら大丈夫ともいい切れない状況です。

 

そんな中、

住宅会社経営は、どのように舵取りをしていったらいいのでしょう?

 

いつ収束するのか、時期がまったく予想できない中で、すべきことをロジックツリーに整理してみました。

 

あれもやらなきゃ、これも必要だな、、、と不安と焦りで頭の中が混乱しがちですが、

何のためにどんな施策を行うのかを整理し、このピンチを乗り越えていきましょう!

 

with コロナ 〜生き残るためにすべきこと〜

まずは、会社を存続させること。

これが最優先です。追い込まれると、どんどん選択肢は無くなっていきますので、

悲観的に予測し、早期に手を打ちたいところです。

 

キャッシュ・インを増やす

現金があれば、いくら赤字でも会社は潰れません。

そのためには、現金を増やして、出ていく現金を減らすしか方法はありません。

キャッシュ・インを増やす方法について、以下具体的に掘り下げてみます。

金融機関からの融資

日本政策金融公庫をはじめ、別枠で、無担保・無保証、金利も実質負担なし、

のような特別な制度がいろいろと用意されています。

仮に、お金を借りても使わなかったら返せばいいだけなので、

このタイミングで借りない理由は見つかりません。

 

いくら借りたらいいのか?

 

これについては、各社の財務状況や事業特性によると思います。

これだけ金を市場に回せー、と言っている状況でも、審査が通らなかったという事例もあるようですので、言った分だけ借りられる、という訳では無いようです。

ただ、目安として運転資金の何ヶ月分の現金を持っているか、というのは目安になると思います。

医療面での不安要素がなくなって非常事態宣言が解除され、消費マインドが戻ってきて、それから受注して入金されるまでにはタイムラグがあります。

現在、窓口が非常に込み合っており審査に1ヶ月以上かかるようなので、待った結果ダメだった…という事態をさけるために、複数の方法を検討されたほうが安心かもしれません。

 

■参考URL

Money Forward 《新型コロナウイルス 支援情報まとめ》

https://covid19.moneyforward.com/

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連して整備された融資、保証、補助金、助成金、税制 等の支援制度から検索できます。

 

経済産業省 《新型コロナウイルス感染症関連》

https://www.meti.go.jp/covid-19/

 

経済産業省 《新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ》

https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf

 

日本政策金融公庫 《新型コロナウイルス感染症特別貸付》

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/covid_19_m.html

 

日本政策金融公庫 《マル経融資(小規模事業者経営改善資金)》

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/kaizen_m.html#covid_19

 

給付金・助成金

全国民を対象に一律10万円を支給する「特別定額給付金」は有名ですが、事業者に向けた給付金もあります。

 

前年同月比で50%以上減少している法人に200万円給付される「持続化給付金」、

コロナ対策として休業手当の9割を助成する「雇用調整助成金」などがあります。

条件を満たしているかどうか、確認する価値はあるのではないでしょうか?

 

■参考URL

経済産業省 《持続化給付金》

https://www.meti.go.jp/covid-19/index.html#90

 

厚生労働省 《雇用調整助成金》

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

 

厚生労働省 《小学校休業等対応助成金》

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_00002.html

 

早期に現金化できる売上づくり

できるだけ売上を下げないように、できる限りのことはしておきたいというのがこの項目になります。

注文住宅、規格住宅、建売分譲、リフォームなど業態によって、契約から入金までの時間に違いがあり、そのリードタイムが短いリフォーム会社にとっては重要度が高くなります。

また、事務所がクラスターとならないような努力は必須です。

従業員の誰かがコロナウイルスに感染し、さらに他の従業員にも広がった場合、事業をストップせざるを得ないだけではなく、「あそこの会社、コロナの集団感染が発生したらしい」と、地元で噂が広がり、お客さんが戻ってくるまでに相当の時間がかかってしまいます。

 

コロナ対策の告知

新規反響や進行中の商談を取りこぼさないための施策です。

自社のコロナ対策についてルール化し、ホームページやSNSで告知しましょう。従業員を守り、お客様に安心していただけるように「伝える」ことが重要です。

また、オンライン商談ができるよう環境整備は進めておくべきです。来店を希望されるお客様もおられるでしょうが、オンラインで打ち合わせができるという選択肢を用意することで会社の姿勢を示すことにもつながります。

 

《ルール例》

  • 毎朝、従業員が体温を測り、記録
  • 全従業員がマスクを付けての業務
  • オフィス内の定期的な換気
  • 来店される方に、手のアルコール消毒の徹底
  • テレワークやチーム制、時差出勤により従業員の密度を下げる
  • ドアノブ、扉、スイッチ類などのアルコール消毒

 

OB客の掘り起こし

消費マインドが冷え込み、新規反響が取りづらくなっています。過去につながりのあるOBさんに向けたアプローチの方が営業効率が高いのは明らかです。

(たぶん時間に余裕があると思うので)担当者にOB客リストを見せて、どんな需要が眠っていそうか検討したり、電話や連絡させたりすることができそうです。

 

商材の検討

不要不急の外出を控えるように言われている中で、不要不急に該当する工事を狙っていくのはハードルが高いです。

リノベーションは全国的に反響も落ちているのも納得です。

逆に、必要で緊急性の高い工事は、反響が落ちづらいですし、近隣の会社に頼みたいというニーズが高まっています。会社の近隣に絞ってアプローチできる商材について、検討してみましょう。

テレワークや出勤調整によって自宅で過ごす人も増えており、今まで気付いていなかった不満点も顕在化しているはずです。(当社の従業員でも、部屋の間取り変更をしたり、外壁のコーキングの劣化に気付いたり、テレワークのための環境整備に迫られたりしているなんて話をしていました。)

 

キャッシュ・アウトを減らす

売上の見通しが立てづらい状況なので、支出をできるだけ減らすべきです。

意味のある支出かどうか、この機会に見直ししましょう。

販促費

消費マインドが下がっている状況では、いつもどおりの販促効果は期待できません。

大手企業では、この時期に消費を促すような販促活動を行うことは返って会社のブランドイメージを下げることにもなりかねないと、販促も営業活動もすべてストップされているところもあるようです。

一方、「早期に現金化できる売上づくり」のところで挙げた活動については、販促費をかけるべきです。販促費をゼロにするのが目的ではなく、本当に必要な費用かどうかチェックをすることが重要です。

 

家賃交渉

テナントのオーナーさんにとっても入居者の経営不振は大きな不安要素です。

先の見えない状況で入居者が倒産してしまうのも大きなリスクなので、家賃交渉に応じてくれる可能性も高いのではないかと思います。

ただ、やみくもに「家賃を下げてくれ」というのではなく、経営の現状がどのような状況で、これからの不安要素をどう予測し、どんな手を打っているのか、それを踏まえた上で大家さんにもこれぐらいの減額をお願いしたい、というロジックは作った上で相談すべきですよね。

 

人件費

テレワークで対応できる職種の方もいれば、在宅ではどうしても仕事にならないという方もいるはずです。仕事が減ってしまうことを踏まえて、雇用調整をすることも選択肢の1つかと思います。どのようなルールで実施するかは、社労士さんなど専門家などにご相談してください。

ただ、従業員の人件費を削減するなら、経営者自ら役員報酬を減らしたり、社用車の見直しをしたりするなど身銭を切る姿勢を見せないと、誰も納得しないのは言うまでもありませんね。

 

after コロナ 〜ピンチをチャンスに変えるために〜

「with コロナ」では、このピンチをどうやって耐え忍ぶか、厳しい冬を超えるにはどうしたら良いかという観点でお伝えしました。「after コロナ」は、コロナが収束し、春がやってくる時期に向けて、いかに準備をするかという話です。

 

今、住まいで過ごす時間が増えて感じるようになった不満があり、外出も減ってお金が残るようになった人も居ます。働き方やライフスタイルも変わり、住環境にお金を使いたくなる日は必ずやってくるでしょう。

この厳しい冬の間に、次の春に向けた準備ができているかどうかで、そのチャンスを掴めるかどうかが分かれます。地域ごとにほぼ固まりつつあった勢力図が大きく動き、下剋上が起きる数少ないチャンスです。

 

そのうち客のリスト獲得

住まいについて考えることは多くなった。

でも、今すぐ問い合わせをして工事をしたい訳じゃない…

 

という状況です。事実、私どもがサポートさせていただいている会社さんでも、反響は落ちていますが、サイトのアクセス数は下がるどころか上昇傾向です。特に、1セッションあたりのPV数は伸びています。

今までは、すぐ商談につながる「今すぐ客」を狙っていましたが、このご時世では見つけるのが非常に難しい。としたら、いずれ住まいにお金を使うであろう「そのうち客」を集めることに注力し、いずれやってくる春に向けて啓蒙活動をした方が効率が良いです。

 

Blogの充実 ~コンテンツ・マーケティングの実践~

住宅会社では実践している会社はまだ少ないのですが、会社やサービスの特徴についてコンテンツを作成し、Blogに蓄積していきましょう。

今までは、サイトのアクセスを増やすためにネット広告に予算を投じて、ユーザーを引っ張ってくるということをやっていましたが、コンテンツ・マーケティングは悩みや課題をもったユーザーに見つけてもらうというのが大きな違いです。

具体的には、キーワードの検索ボリュームを踏まえて、作成するコンテンツを企画し、記事を書き、ユーザーの動きをみて更新し続ける…という作業を行います。

毎日忙しくしている状況では、やり切れる会社もあまり居なかったのですが、今の状況は新しいことに取り組みやすい最適なタイミングだと言えます。

 

資料ダウンロードで、メールアドレスの獲得

コンテンツ・マーケティングでは「そのうち客」を集めて、育てていくという手法です。

メルマガで情報発信を続けていくためには、個人情報(少なくとも、メールアドレス)を獲得せねばなりません。

ユーザーがメリットを感じるような資料などを送付するために、フォームに入力してもらうような流れをつくりたいので、ダウンロード用の資料を制作します。

 

■参考書籍

いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本

https://www.amazon.co.jp/dp/4844338269/

※ちょっと古い本ですが、概要を掴むには分かりやすいと思います。

 

見込み客の育成

「そのうち客」のリスト作りと並行して、見込み客の育成を行います。

皆さんの会社には、それぞれの強みや個性があり、それに共感いただいた方が契約し、顧客になっているはずです。改めて、自社の特徴を見直し、定期的にメルマガやSNSで情報発信します。

従来の営業スタイルからすると、まどろっこしくて面倒くさい…と感じると思います。(笑)

 

そもそも「after コロナ」に向けて、

狩猟民族から農耕民族に変わるんだ!と言えばご理解いただきやすいと思います。

安定した収穫が得られるように、Blogを書いてメルマガ配信など、今までやっていなかったことにチャレンジしてみてください。

また、この機会にMAツール(マーケティング・オートメーション)を導入しましょう。

MAツールというのは、ホームページを閲覧したり、メールを開封したユーザーの動きを1人ずつ把握できるようになるシステムです。今までは、サイト全体のアクセス数がどのように推移しているか、のように全体の数値でしか把握できなかったのですが、個人単位で動きが分かるようになれば、どの人がHOTな見込み客なのかを一瞬で把握することができます。

今までは、手間をかけてメルマガを送ったとしても、まず返信なんて来ないし、手間をかける意味があるのかな…と感じておられたかと思いますが、MAツールを使えば、誰が、いつメルマガを開封して、ホームページまでやってきて、どんなコンテンツを見ていたのかまで把握できます。

HOTな見込み客が誰かを属性情報が得られれば、出来ることが広がりますよね。

 

ブランディング

予算をかけたブランディング活動は実施しづらいタイミングかもしれませんが、会社のキャラクターを定義し、ブレない姿勢で情報発信していくのは、すぐにでも出来ることです。

ブランドは、社長が一人でこれだ!と作られるものではなく、従業員とともに作り、社会に浸透させるものなので、時間がかかります。

「他社ではこんなチラシが当たったらしいぞ…」と真似をするのも方法の1つですが、ブランディングという観点では、自社のキャラクターに合うかどうかで施策を判断すべきですね。

 

業務効率化

「after コロナ」で、消費者が住まいにお金をかけよう!というタイミングで、その波を掴めるかどうかは、業務効率化にかかっています。

「before コロナ」の仕事の進め方のままだったら、従業員が仕事の負荷に耐えられないだけではなく、クレームが増え、採用においても効率化が進んでいる同業他社に採られてしまいます。

仕事量が少ないうちにペーパーレス化や情報のクラウド化、ITツールの導入を進めましょう。忙しくなってからでは(そんなんやってる場合じゃない、目の前のお客さんを待たせる訳にはいかん…)と言うに決まっているので、今しか無いです。

 

営業における生産性向上

見込み客育成のところでも少し触れましたが、MAツールの導入は営業生産性を大きく向上させます。「すべてのリストに電話をかけろ」と言うのと、「直近3日間でホームページに来訪のあった人に電話しろ」では、効率が良くなるのは明白です。

 

また、オンライン商談ができるようになれば時間の制約が減り、打ち合わせの効率が上がります。頭では分かっていているのに導入が遅れてしまう一番の原因は、営業マンからの抵抗でしょう。

「やっぱり対面した方が話が早い」とか「音声品質などが微妙な間を生んでしまってやりづらい」という理由が挙がってくると思います。しかし、コロナを理由にしてオンライン商談の経験を積むことが出来れば、「after コロナ」における商談の在り方が変わるはずです。

 

施工現場の生産性向上

受注後の現場管理をスムーズにできるかどうか、建築会社さんによって差が広がっているように感じます。「ダンドリワーク」や「アンドパッド」など、業界に特化した現場管理アプリがあるので使わない手はありません。

特に、ITツールに今まで慣れていない方もまきこんだシステム導入をするには、繁忙期には無理です。システムの機能ももちろん重要ですが、人が使いこなすことが出来なければ意味がありません。現場で働く職人さんにも使ってもらうようになるには、半年ぐらいはかかるので、現場の生産性向上に取り組むには絶好の機会です。

 

■参考

ダンドリワーク

https://www.dandoli-works.com/

アンドパッド

https://lp.andpad.jp/

 

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

「with コロナ」では、この未曾有のピンチを乗り切るために、会社を守る方法をまとめさせていただきました。

一方、「after コロナ」は、今までの世界に戻ることは無い。ライフスタイルも働き方も大きく変わる。インターネットが登場する前と後のようなレベルで、時代が変わるだろうという考えに基づき、このピンチをチャンスに変えるための施策を述べさせていただきました。

 

特に『IT導入補助金』『小規模事業者持続化補助金』など、「after コロナ」に向けた投資を促進する強烈な追い風も吹いているので、こういった制度もうまく活用していきたいところです。

 

最も強い者が生き残るのではなく、

最も賢い者が生き延びる訳でもない。

唯一生き残るのは、変化できる者である。

 

進化論のダーウィンが言ったかどうかは諸説ありますが、いま私たちは変化し生き残れるかどうかを試されているように思います。

 

 

 

■参考

IT導入補助金

https://www.it-hojo.jp/

小規模事業者持続化補助金

https://r1.jizokukahojokin.info/

 

電話

058-212-3184

営業時間 9:00~18:00 土日祝定休